◇26日 大相撲夏場所千秋楽(東京・両国国技館)

 角界の超新星が快挙をやってのけた。単独トップで迎えた新小結大の里(23)=二所ノ関=が関脇阿炎を押し出し、12勝3敗で初優勝を果たした。初土俵から7場所目の賜杯獲得は最速で、新三役の優勝は67年ぶり。初の殊勲賞と2度目の技能賞にも輝き、新入幕から3場所連続の三賞受賞は25年ぶりだ。7月14日に始まる名古屋場所(ドルフィンズアリーナ)では新関脇として準ご当所の土俵に上がる。以下は一問一答。

 ―念願の初優勝

 「本当に1月、3月と、惜しいところまでいったんですけど、優勝できなくて。こうやって、チャンスをものにできてうれしいです」

 ―勝った瞬間の感覚は

 「歓声がすごくて、優勝したんだなって気持ちが改めておきました」

 ―土俵下で少し時間があったが、どんな思いを抱いていたか

 「昨日親方からは、優勝しても喜ぶなと言われたので。冷静に冷静にっていうことを意識してやりました」

 ―今日は家族も来ていた。お父さんは涙を流していた

 「はい、うれしいです」

 ―1年前に入門したばかりで、春までは大学生だった

 「去年5月場所でデビューして、1年後に幕内優勝するっていうことは想像してなかったです」

 ―今場所は新小結として初日に横綱に勝った。15日間、大事にしてきたことは

 「番付が上がった中で、自分の中でも初めてのことだらけでしたけど、いい成績が残せてよかったです」

 ―故郷の石川県には、能登半島地震の影響で今も苦しい思いをしている方も多い。勝ち星を届けることが元気を届けることだと話していたが

 「こうやって優勝する姿を見せられてうれしい。最高の結果で終われました」

 ―新三役で2桁。大関昇進への起点ができた

 「これからしっかり親方の言うことを守って、上へ上へと精進して頑張りたいと思います」

 ―どんな力士になっていきたい?

 「強いお相撲さんになっていきたいなと思います」