◇26日 日本ダービー(G1・東京・芝2400メートル)

 すぐ前にいた先行2頭は外からきっちり捉えて前に出た。無敗2冠へ、ジャスティンミラノと戸崎圭太騎手の前には視界は広がっているはずだった。ところが内ラチ沿いに1頭いた。ダノンデサイルだ。懸命に追ったが、差はじりじりと広がった。2馬身差。キャリア4戦目、世代の頂点を目指す大一番で初めて土が付いた。

 「返し馬から落ち着いていていい感じでした。ゲートの中で興奮して少し出負けはしたけど、そのあとはリズムを取っていいポジションでいい形で運べはした」と戸崎は道中を振り返った。道中は好位。向正面でサンライズアースがまくり気味に前へ上がってきたが慌てることはなかった。「まくられた時も冷静に走ってくれたし、直線も反応してよく伸びてくれたけど、内に1頭いましたね。人気に応えられずに申し訳ない」とさばさばした表情だったが、言葉に悔しさがにじみ出た。2018年エポカドーロ、19年ダノンキングリーに続いて3度目のダービー2着。勝負の神様はまたも試練を与えた。

 友道師も「うまくいったと思ったんですけれども、勝った馬が強かったです」と勝ち馬をたたえた。「ジャスティンミラノは力を出してくれたと思います。いい仕上がりで臨めたんですが…」と残念がった。

 秋以降のプランは未定だが、いずれにしても菊花賞戦線か古馬との対戦を選択することになる。連勝は止まったとはいえ、連対パーフェクト。皐月賞をレコード勝ちした優駿は、二つ目、三つ目の勲章を追い求めていく。