アメカジ色の強いデニムパンツをトラッドに穿きこなす秘訣はジャケットを羽織ること。トラッド巧者たちのスタイルからトラッドなデニムの着こなしの楽しさも見えてくる。国内シャツメーカー「メーカーズシャツ鎌倉」で若くして店舗統括のチーフマネージャーを務める庄子晃功さんは、「このデニムじゃないと成り立たない」が理想なんだとか。
いかにもアメリカのデニムらしさも併せ持った変わり種の1本で
「メーカーズシャツ鎌倉 」チーフマネージャー・庄子晃功さん|国内シャツメーカー「メーカーズシャツ鎌倉」で若くして店舗統括のチーフマネージャーを務める。最近はトランクショーで大阪や北海道、中国は上海まで各地を飛び回っている20代にして個性的なトラッドスタイルに定評のある庄子さんは、ジャケットにデニムを合わせるという定番のスタイルに対するこだわりも人一倍だ。
「スラックスやチノパンをただデニムに変える、というのではなく『このデニムじゃないと成り立たない』とまで思えるようなコーディネイトが理想です。今日はジャズマンのジョン・コルトレーンをイメージしたマドラスチェックのシャツをベースに、本来はチノパンかウールスラックスを合わせるところをシンチバックというクラシックなディテールを持ちつつ、股上はやや浅いといういかにもアメリカのデニムらしさも併せ持った変わり種の1本を選びました」
この日の庄子さんのスタイルは実はシャツ1枚を想定したもの。ステージに上がる時にジャケットを羽織るジャズマンをイメージ主役のデニムはこちら! リーバイスの[702]
珍しい700番台のリーバイスは、いわゆる日本企画の復刻モデル。製造された年代は定かではないが、フロントのボタンフライやバックのシンチバック、赤耳などのヴィンテージリーバイスのディテールを踏襲。
アイビースタイルにおけるスラックスなどに入るディテール。デニムにもこれがあるだけでトラッドスタイルとの親和性が高くなる(出典/「2nd 2024年6月号 Vol.205」)
著者:2nd 編集部