お金の使い方は人それぞれですが、家や車に興味を持って周りがどうしているのか気になる人も多いのではないでしょうか。家族や友人、会社の同僚などから「車を買った」と言われると「自分も買えるのか」「家計的に問題ないのか」と考えることも少なくありません。   本記事では、30歳で年収400万円の会社員が「トヨタのヤリスクロスを現金一括で買う」ことで家計は大丈夫なのか解説します。

ヤリスクロスを買うにはいくら必要?

トヨタ車のヤリスクロスは一般的なシンプルモデルだけでなく、スポーティーな走りを求めたものやアウトドアにふさわしいスタイルを追求したものまで幅広く展開されているのも特徴の1つです。
 
他の車種同様にグレードやオプションの有無、ハイブリッド車やガソリン車の違いなどによって価格には幅があり、本体価格のみで見ると200万円を切るものもあれば300万円を超えるものもあります。
 
例えば、エントリーモデルである「X(ガソリン車 1.5L・CVT・2WD)」の本体価格は190万7000円、オプションを付けず税金や諸費用を含めた初期費用は210万9270円です。本体価格だけでも最低500万円以上するアルファードなどに比べると価格は抑えられるものの、それでも新車だと200万円以上はかかることが分かります。
 

マイカーは買って終わりではない

マイカーの場合、本体費用や初期費用を現金一括で支払えば経済的な負担がなくなるわけではありません。車検を含む定期的なメンテナンス代や駐車場代、ガソリン代などに加え自動車税や保険料の支払いが発生します。
 
ソニー損保が公表している2023年の全国カーライフ実態調査において、1ヶ月あたりの車の維持費平均額は「コンパクトカー」だと1万3100円、「SUV・クロカン」は1万7600円となっています。ヤリスクロスは「コンパクトSUV」に分類されることも多いため、1万5000円前後かかるかもしれません。
 
これらの数字をみると「思ったより金額は高くない」と思われるかもしれませんが、ソニー損保のデータ上の維持費には自動車税や本体のローン返済、有料道路の通行料は含まれていません。
 
維持費は住む地域によって大きく変わることもあります。例えば駐車場代は都市部だと3万円近くすることもあります。今回は、マイカーローンの利用は想定されていませんが、特にフルローンで車を買った場合には、毎月の固定費が跳ね上がる可能性もあります。
 

年収400万円でマイカーは家計的に大丈夫?

車を購入する際の予算目安は一般的に「年収の半分くらいまで」とされることもありますが、生活や経済状況、考え方などは人それぞれです。自分と同期の年収が全く同じでも、例えば実家暮らしと1人暮らしでは支出の内容や規模も変わります。
 
仮に、「年収の半分」を目安にすると、年収400万円の場合は「200万円まで」となります。ヤリスクロスはシンプルなエントリーモデルで低価格タイプでも初期費用は約210万円かかります。貯金が500万円以上など現金一括で購入しても半分以上残るような場合は別ですが、初期費用を支払うと貯金がなくなると購入後に家計管理が大変になるかもしれません。
 

まとめ

本記事では、30歳独身で年収400万円ある場合「トヨタのヤリスクロス」を現金一括で購入するのは大丈夫なのか解説しました。
 
欲しい車を買えても家計破綻を招いてしまっては意味がありません。「一括購入した後にかかる維持費はいくらかかるのか」をしっかりシミュレーションして、慎重に検討しましょう。
 

出典

トヨタ自動車株式会社 ヤリスクロス 価格・グレード
ソニー損害保険株式会社 2023年全国カーライフ実態調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー