将来自宅で安全に過ごすために、手すりを設置したいとお考えの方も多いはずです。   しかし、設置において気になるのが費用です。業者に設置を依頼すると手すりの商品代だけでなく工事費用もかかるため、負担が大きく資金が捻出できないという方もいるでしょう。   そこでこの記事では、手すりの取り付け工事の価格相場をご紹介したうえで、保険の補助はあるのかについて解説します。

手すりの取り付け工事の価格相場は?

手すりの取り付け工事にかかる費用は業者や取り付ける手すりの種類などにもよりますが、おおよそ8000円から6万円ほどです。
 
自宅に手すりを取り付ける際は、工事費に手すりの商品代や交通費などの諸経費が追加された金額がかかります。そのため、手すり設置にかかる費用は最終的に数万円〜十数万円になると考えてよいでしょう。
 

手すりの取り付けに利用できる保険の補助はある?

要介護者の方が自宅へ手すりを取り付ける場合は、介護保険が利用できます。介護保険による補助を受けることで、自己負担額をおさえて手すりを設置できるのです。
 
ここでは、手すりの取り付けに使える介護保険の制度・サービスを3つご紹介します。
 

住宅改修制度

住宅を改修して手すりを設置する場合は「住宅改修制度」が活用できます。支給限度基準額は生涯20万円で、自己負担額は1割〜3割です。仮に、手すりの取り付け工事費が15万円だった場合、自己負担額は1万5000円〜4万5000円となります。
 
制度を利用するためには、申請書類や見積書を工事前に提出し、工事後に領収書や工事費内訳書などを提出する流れが一般的です。
 

福祉用具貸与

自宅を改修せず、手すりをレンタルする場合は「福祉用具貸与」という介護保険サービスを利用できます。自己負担額は1割〜3割で、要介護度別に1ヶ月間の支給限度額が決まっています。
 
例えば、ソファ横に設置する手すりのレンタル料金が4000円/月だった場合、このサービスを利用した場合の自己負担額は400円〜1200円となります。
 

特定福祉用具販売

自宅を改修せず、手すりを購入する場合は「特定福祉用具販売」という介護保険サービスを利用できます。自己負担額は1〜3割で、年間で購入できる金額の上限は10万円です。
 
ただし、手すりに関しては浴槽用手すりのみが対象となります。ほかの場所に手すりを設置したい場合は住宅改修制度・福祉用具貸与の利用を検討しましょう。
 

介護保険を活用して手すり設置の自己負担を減らしましょう

要介護者の方であれば、自宅に手すりを設置する際に介護保険が利用できます。使える制度・サービスには3種類あり、手すりの設置方法で使えるものが異なるため、ご自身の状況にあったものを選択しましょう。
 
もしどれがよいか分からない場合は、市区町村の役場・役所の介護保険の担当課、もしくは地域包括支援センターに相談するとよいでしょう。
 

出典

厚生労働省 介護保険における住宅改修(1ページ)
厚生労働省 介護保険における福祉用具(1ページ)
厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 公表されている介護サービスについて どんなサービスがあるの?−福祉用具貸与
厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 公表されている介護サービスについて どんなサービスがあるの?−特定福祉用具販売
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー