長い間親しくしていた友人と、突然連絡が取れなくなった経験がある人も多いのではないでしょうか。一体どうして連絡が取れなくなったのか、理由がわからないとモヤモヤしますよね。今回は親しかった友人とまさかの理由で連絡が途絶えたことがわかった、私の知人Kさんから聞いたお話です。

就職先が決まって……

Kさんは新卒で入社した会社が合わず、わずか半年で退職。その後1年にわたる転職活動の末に、以前から志望していた会社に内定したのでした。

「やっと決まったよ! 〇〇社に!」
Kさんは転職活動の間、なかなか仕事が決まらないという愚痴や悩みを聞いてくれた、大学時代の友人に電話で報告しました。

内定が出た会社はKさんが働きたかった業界の中でもかなり人気のある会社で、内定をとるためにはかなりの努力を要しました。

再就職できるかという不安の中で努力し続けることができたのは、友人がいてくれたからだとKさんは思っていたのです。

「そうなんだ、おめでとう!」
友人は明るい声で再就職を祝ってくれました。
「ごめん、今出先だからまた連絡するね」
「あ、突然電話してごめんね……」
友人に電話を切り上げられたのは残念でしたが、予定があったのだろうと思っていたKさん。しかし後日あらためて友人にLINEをしても既読がつかず、電話をしても繋がりません。

連絡がとれなくなった理由

「どうしたんだろう」
Kさんは友人の身に何かあったのではないかと心配になり、共通の友人に電話をしてみることにしました。

「久しぶり! 再就職決まったんだって? おめでとう!」
共通の友人は電話をとるなりKさんにそう言ってくれました。
「ありがとう! もしかして就職決まったって〇〇ちゃん(連絡がとれない友人)に聞いたの?」
「うん、そうだよ!」
そう聞いて、Kさんはとりあえず友人が無事そうであることに安心しました。
「実は〇〇ちゃんと急に連絡取れなくなっちゃって……何か聞いてない?」
Kさんの問いに、共通の友人は気まずそうに沈黙したあと、驚くべき真相を話し始めました。

「実は〇〇ちゃん、『KちゃんがキラキラOLぶってて鬱陶しいからSNSブロックした! 就職がなかなか決まらない負け組だったくせに』って言ってたの」
「え、そんな」
共通の友人がとても話しづらそうに話してくれたため、Kさんにはそれが嘘や冗談ではなく、真実であることがわかりました。

そして同時に思い出したのは、友人は新卒で就職活動をしていたとき、Kさんの内定した会社にエントリーシートの段階で落ちていたことでした。
「多分ひがんでるんだと思うよ、Kちゃんのこと。私からまた連絡するように伝えようか?」
Kさんは共通の友人の申し出を断り、悲しいけれどそのまま友人とは連絡をとらないことに決めたそうです。

悔しかった気持ちはよくわかります。嫉妬は誰にでもある感情で、思いがけないことで嫉妬されるのはよくあることです。しかし一緒に喜んで欲しかった友人と、このような理由で連絡が途絶えるのはとてもつらいことですね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子