『チャンピオン・カーニバル2024』三条市厚生福祉会館(2024年5月4日)
Bブロック公式戦 ○鈴木秀樹vs安齊勇馬×

 三冠最年少王者・安齊が最終公式戦で鈴木に苦杯をなめ、決勝戦の切符を逸した。

 三冠王者として2度目のチャンピオン・カーニバルに臨んだ安齊はここまで4勝2敗。Bブロック首位タイでこの日の最終公式戦を迎えた。相手は3勝3敗の鈴木。「何回やっても嫌な相手」に苦闘を強いられた。

 鈴木は安齊がテーピングを施した左ヒザに照準。あの手この手の足攻めで安齊に苦もんの時間を与えた。耐えた安齊はフロントスープレックスで反撃するものの、ツームストンパイルドライバーで止められてしまった。

 それでも安齊はダブルアームを食い止め、ジャンピングニーを連発。フェースロックで絞め上げたが、鈴木が巧みに逃れて安齊の勝機は遠のいていった。スライディングエルボーで安齊の左足を射抜いた鈴木はダブルアームスープレックスで追い討ち。あえてフォールにいかず逆片エビ固めで絞め上げた。安齊も意地で耐え続けたものの最後はギブアップした。

 安齊が鈴木に敗れ、痛恨の3敗目。勝ち点8で公式戦全日程を終えた。「メインイベントの結果次第じゃ、まだホントにごくわずか1%でも残ってるなら、俺はこのヒザがこのあとどうなろうと、まだチャンスがあるなら本気でつかみにいくぞ」とあきらめない構えを見せたものの、諏訪魔を破ったジュンが勝ち点10でBブロック首位通過を決定。三冠王者の春の祭典制覇はついえた。

 一方、鈴木は4勝3敗・勝ち点8で公式戦全日程を終了。決勝進出はならなかったものの最終戦で三冠王者を破ってみせた。自ずと至宝ベルト初挑戦が視界に入るところで、鈴木は「これほどわかりやすいアピールはないと思うので、あとは三冠チャンピオンがどう判断するか。全日本プロレス、PWFか、どう判断するのか。僕は待ちますよ」との意向を示していた。

【試合後の鈴木】

▼鈴木「ありがとうございました。5勝2敗でしょ? 5勝2敗のはずだ。三冠チャンピオンに勝ったんだから3倍の点数くれ。なんだ、そのめんどくさいって感じは。はい、どうぞ」

――左足を徹底的に狙ったが?

▼鈴木「テーピング巻いてたので。ただそれだけです。ただそれだけですよ。相手の弱点を攻める」

――ダブルアームを決めてフォールにいかなかったのは?

▼鈴木「三冠チャンピオンですから、万が一、万が一ですけどね、返されたとしたら何か次、逆転のチャンスをつかませるぐらいであれば、痛めたんでね。動けないようにしたうえでサブミッションかけるのが一番いいと思ったんですけど。さすが一回ブレークされそうになったけど、何とか。ジャンピングニーが効きましたね。どっかの試合で食らったことあるけど、しっかりアゴというか首をとらえるというか、見た目よりも今の方が強いのかな。痛めたおかげで総じて彼の技が弱まったので、その分、勝てました」

――三冠王者に勝ってその先は狙う?

▼鈴木「これほどわかりやすいアピールはないと思うので、あとは三冠チャンピオンがどう判断するか。全日本プロレス、PWFか、どう判断するのか。僕は待ちますよ。ここまでやったから、あと何も言う必要ないです。待ってますPWF。さあ帰るぞ! 5勝2敗!」

【安齊の話】「ああクソ。優勝決定戦、狙える位置にいて、自分の手で、自分のギブアップでその望みを…クソー。でもまだこの最後のメインイベントの結果次第じゃ、まだホントにごくわずか1%でも残ってるなら、俺はこのヒザがこのあとどうなろうと、まだチャンスがあるなら本気でつかみにいくぞ。クソ」