◆明治安田J1リーグ▽第10節 磐田2―0町田(27日・ヤマハ)

 5試合が行われ、磐田はFWジャーメイン良(29)の今季10ゴール目などで首位の町田を2―0で下した。ジャーメインは自身初の2桁得点で、出場10戦10発とした。町田は首位陥落。

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 磐田のエースが2桁得点一番乗りだ。FWジャーメインは後半25分、相手のハンドで獲得したPKのキッカーを志願し、左足でゴール右隅を射抜いた。貴重な2点目で町田を突き放し「PKを取れているのはボックスの中に入れている証拠」とニヤリ。プロ7年目の今季は、ここまでシュート決定率32・1%と高水準を維持し、自身最多となる10得点目(うちPK4点)。J1復帰初年のチームを支えている。

 クラブで開幕から10戦10発を記録したのは98年のFW中山雅史(現J3沼津監督)以来、26年ぶり。「練習からこだわって(シュートを)枠に飛ばすことができている」。後半1分には絶妙な縦パスで先制点をお膳立てし、2―0の快勝に貢献した。横内昭展監督(56)も「試合ごとに精度が増している」と最敬礼だ。

 今季から昼、夜1杯の牛乳を飲むことを励行している。栄養士にカルシウム不足を指摘されたことがきっかけ。「体重も増えたけどしっかり動けている」。好調ぶりに周囲からは日本代表に推す声が聞かれるが「それは先のこと。日々の積み重ねの先にもしかしたら」と冷静だ。次戦は横浜M戦(5月3日)。“ジャメ旋風”を終わらせない。(武藤 瑞基)

◆ジャーメイン良(じゃーめいん・りょう)1995年4月19日、神奈川出身。29歳。小1からサッカーを始め、流通経大柏高3年時にプレミアリーグで日本一。流通経大を経て18年に仙台入り。横浜FCを経て22年に磐田移籍。米国人の父と日本人の母を持つ。182センチ、75キロ。利き足は左。