◆米大リーグ　ブルージェイズ―ドジャース（２７日・カナダ・オンタリオ州トロント＝ロジャースセンター）

　ドジャース・大谷翔平投手（２９）が２７日（日本時間２８日・午前４時７分開始予定）、敵地・ブルージェイズ戦に「２番・ＤＨ」で先発出場する。

　ブ軍の先発は花巻東の３学年先輩にあたる菊池雄星投手（３２）。昨季は大谷が一発を放つなど、過去の２人の対戦成績は２０打数６安打の打率３割、３本塁打とやや後輩に分がある。大谷は「けっこう打席はやっているので、毎年毎年。でもそんなに数があるわけではないですし、去年も言いましたけど、僕ら（同士）ももちろん大事ですけど、学校で教えてもらった先生方だったり、そういう方の方が楽しみというかそういう感じじゃないかなと思います」と冷静だったが、大きな注目が集まる。

　前日２６日（同２７日）にはド軍移籍後、初めてブルージェイズ戦に出場した大谷は大ブーイングの中、初回に右中間へ３試合ぶりの７号先制ソロを放った。両者の“因縁”が生まれたのは昨オフ。エンゼルスから大谷がＦＡとなった際、ブ軍は移籍先の最終候補だった球団の一つで、当時大谷がトロント行きの飛行機に搭乗したという怪情報も飛び交った。そんな経緯で発生したブーイングだったが、たったひと振りで敵地を黙らせた。

　トロントのファンの反応にも「ビックリしなかったです」と平然としていた大谷。「別にブーイングも嫌ではないというか、野球の一環ですし、ファンの方たちがそれで楽しいのが一番だと思う。気にしてもらえるだけ、選手にはいいことなんじゃないかなと。僕がブルージェイズのファンなら普通にブーイングすると思いますし（笑い）」と話していた。再び球場を異様な雰囲気が包む可能性は十分だが、この男ならはね返してくれるだろう。

　ここまで２８試合で打率３割５分４厘、７本塁打、１７打点。試合前の時点で二塁打、塁打、長打数、長打率でリーグ４冠と打撃好調を維持している。２６日（同２７日）の７号で、沖縄県生まれのロバーツ監督が保持していた日本出身選手のド軍在籍時の最多本塁打に並んだ大谷。「今のところ、そこ（監督超え）を目標に頑張っているので、明日（２７日）また打てるように頑張ります」と試合後に話していた。今季３度目の２戦連発で一気に新記録を狙う。