◆男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ 第2日(3日、愛知・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)

 17位スタートの生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり、25)=エー・エム・エス=が10バーディー、1ボギーの61で回り、通算10アンダーで首位に浮上した。19年AIG全英女子オープン優勝の渋野日向子(25)=サントリー=は岡山・作陽高の同学年で同じゴルフ部に所属。世界で戦う元チームメートに近づくためにもツアー初Vを目指す。小木曽喬(27)=フロンティアの介護=ら3人が2打差2位。3位から出た石川遼(32)=カシオ=は73と落とし、24位に後退した。

 5年前に世界を制した渋野のような勢いあるプレーだった。生源寺は2番パー5で第3打のアプローチをピン50センチに寄せると6番まで圧巻の5連続バーディー。10年に石川が58をマークした伝説があり「58が(頭の中で)チラチラしました」と正直に明かした。14番でこの日、唯一のボギーをたたいたが、17、18番をバーディーで61をマーク。圧巻のバーディーラッシュで首位に急浮上した。

 岡山の作陽高出身。渋野は同じ高校で同学年だった。「同じクラスではなかったけど、ゴルフ部では一緒に練習していました。当時からうまくて、明るかった」という。17年に高校を卒業後、渋野はプロの道へ、生源寺は同志社大に進学した。渋野が19年の全英女子を制し、世界中に衝撃を与えた時、生源寺は同大3年で「刺激しかなかった。僕もプロになろう、と決めた頃。(渋野は)国内でも何度も勝っている(6勝)。僕も早く追いつきたい」と生源寺は爽やかな笑みを見せた。

 開幕戦の東建ホームメイトカップでは自己最高の2位。ツアー初優勝へ、勢いに加えて確かな実力も持っている。(竹内 達朗)

 ◆生源寺 龍憲(しょうげんじ・たつのり)1998年5月15日、山口県出身。25歳。10歳からゴルフを始める。20年にプロ転向。下部のABEMAツアーで同ツアー史上最高額の1125万3106円を稼いで賞金王。今年1月にはアジアツアーの出場権予選会を2位で通過し、今季、日本ツアーと並行しながらアジアツアーにも5試合に出場(最高17位)。162センチ、65キロ。