新卒採用向けのリレーション採用プラットフォームを展開するインタツアー(東京都港区)が「業界別イメージ調査 マスコミ業界編」の結果を発表した。学生はマスコミ業界についてどのようなイメージを抱いているのか。

●マスコミ業界へのマイナスイメージ 1位は?

 マスコミ業界の悪いイメージについて、最も多い回答は「ワークライフバランスがとれない」で52.9%と半数以上に上った。2番目に多い回答は「昔ながらの文化がある」(38.5%)となった。「全国転勤がある」(19.9%)、「福利厚生が充実していない」(18.2%)と続き、ハードワークで昔ながらの体質がある業界のイメージが上位となった。

 自由回答では「残業が多い」「ブラック」「激務」といった回答が目立った。また、コンプライアンスやモラル面の指摘も多く寄せられた。

 一方で、マスコミ業界の良いイメージで最多回答は「優秀な人材が多い」で29.0%。「若いうちから裁量権がある」(23.4%)、「スキルが身に付く」(22.5%)と続いた。

 「優秀な人材が集まる業界で、自ら裁量権をもって活躍できる業界」というイメージが強いことが分かった一方で、「ワークライフバランスがとれる」(3.0%)、「福利厚生がしっかりとしている」(4.4%)など、学生の業界選びで重視されることが多い項目は低い結果となった。その他、自由回答では「花形業界」「派手」「やりがいがある」「人気」といった声が多く見られた。

●広告・TV・新聞……認知度の高い企業は?

 マスコミ業界の具体的な仕事のイメージについて、最も多かったキーワードは「取材」となり21.3%に上った。「編集・校閲」(15.6%)が続いた。

 仕事のイメージが「分からない」とした人は3.1%と非常に低い結果に。ほとんどの学生がマスコミ業界の仕事にある程度のイメージを持っていることが分かった。

 マスコミ業界の企業の選考を「受けようと思っている(受けた)」とした人は19.1%、「受けるかもしれない」とした人は23.4%となり、合わせると42.5%となった。「ハードワーク」といったイメージを踏まえた上でも人気業界であることが伺える結果となった。

 マスコミ業界を「受ける」「受けるかも」とした人に、その他に志望している業界を尋ねた。その結果、最も最多回答は「メーカー」となり41.8%を占めた。以降は「IT・ソフトウェア・情報処理」(29.5%)、「商社(総合・専門)」(28.5%)となった。

 マスコミ業界で知っている企業名を3社挙げてもらったところ、「電通」「博報堂」といった広告代理店、「集英社」「講談社」「KADOKAWA」「小学館」といった出版社の回答が多かった。また「読売新聞」「朝日新聞」といった新聞社の認知が「フジテレビ」「NHK」などのテレビ局よりも上位に。一方で、37.7%は「分からない、知らない」と回答した。

 調査は1月22〜31日にインタツアーマイページまたはSNS経由によるWebアンケートで実施。24〜27卒大学生1189人から回答を得た。