東和銀行(群馬県前橋市)の男性行員=当時(25)=が2017年に自殺し、埼玉県の川越労働基準監督署が労災と認定した問題を巡り、同行の江原洋頭取は9日、県庁で開かれた会見で「ご遺族の方々には、大切なご家族を亡くされたという取り返しのつかない大変な事案を起こしてしまい、深くおわび申し上げます」などと謝罪した。

 遺族側によると、同労基署は上司からの日常的なパワーハラスメントがあったことや、相談しにくい職場での未経験業務で精神的に負荷がかかっていたことを認めた。

 同行は男性行員の自殺を受け、ハラスメントの有無などを確認するヒアリングを実施したほか、若手行員に対する研修体制も整備し、育成方法を結果重視からプロセス重視に変更したことを説明。該当の上司と当時の支店長、副支店長の3人に処分を下したことも明らかにした。