5月26日、上海インターナショナルサーキットでフォーミュラE第12戦上海E-Prixが行なわれた。レースを制したのは、ポルシェのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタだった。

 前日の第11戦よりも1周短い28周で競われた今回のレースは、電気エネルギーのマネジメントが容易となったことで各車のペースも明らかに上がっていた。

 その中でレースを支配していたのは3番グリッドスタートのダ・コスタ。16周目のターン1でアンドレッティのノーマン・ナトを交わしてトップに立つと、そこからはアタックモードの発動が先頭集団で最も遅かったこともあり、ポジションを落とすことなくトップでチェッカーを受けた。彼にとっては今季2勝目だった。

 その後方では、ナトをターン7、8で交わしたジェイク・ヒューズ(マクラーレン)が2位表彰台を獲得。ダ・コスタを脅かすまでには至らなかったが、参戦2年目でフォーミュラE初表彰台となった。3位はナトで、今季初表彰台を記録した。

 ポイントリーダーのニック・キャシディ(ジャガー)は、途中ヒューズと接触したことでフロントウイングが外れそうになるというアクシデントもあったが、4位でフィニッシュ。6戦連続の表彰台は逃したが、しっかり上位でフィニッシュを果たし、ドライバーズランキングでライバルとの点差を広げることに成功した。

 そのキャシディとランキングで争うライバルたちにとっては、厳しいレースになった。パスカル・ウェーレイン(ポルシェ)は中団でバトルをしている際にサム・バード(マクラーレン)と接触。キャシディがレースを走り切った一方でウェーレインはリヤタイヤがパンクしてしまい、ピットインを余儀なくされた。これで20位に終わり、キャシディとの点差は25点まで広がった。

 また日産のオリバー・ローランドも10位フィニッシュに終わり、ポイントランキングでは第11戦で優勝、第12戦で5位に入ったミッチ・エバンス(ジャガー)に交わされて4番手に後退となった。

 今季のフォーミュラEも残すところ2大会4レース。6月のポートランドE-Prix(第13戦・第14戦)と7月のロンドンE-Prix(第15戦・第16戦)で閉幕となる。