ホリイフードサービスは16日、麻布台1号有限責任事業組合(東京都港区)が実施するTOB(株式公開買い付け)を受け入れると発表した。麻布台1号はTOBを通じてホリイフードの親会社で昨年7月に東京地裁に破産手続き開始を申請した飲食業のOUNH(東京都新宿区)が所有する52.5%の株式を取得し、子会社化するのが目的。麻布台1号はCD・DVDショップ「玉光堂」などを運営する玉光堂ホールディングス(東京都港区)が組合員となっている。ホリイフードの東証スタンダード市場への上場は維持される。

ホリイフードサービス株の買付価格は1株につき330円で、TOB公表前日の終値354円を下回る水準。

買付予定数は所有割合65%にあたる368万5300株(上限も同様)。買付代金は最大12億1614万円。ただ、買取価格を市場価格より安く設定しているため、一般株主の応募はないとみられる。下限はOUNHが所有する52.5%にあたる297万6800株。

ホリイフードはTOBに賛同を決め、応募については株主の判断に委ねるとしている。買付期間は5月17日〜6月13日の20営業日。決済の開始日は6月20日。公開買付代理人は三田証券。

ホリイフードサービスは北関東を地盤に、居酒屋「隠れ菴 忍家」のほか、牛タン店、イタリア料理店、もつ鍋店などの飲食店を展開する。

ホリイフードはOUNHの子会社であるものの、人的関係や取引関係はなく、独立して経営にあたっていたことから、OUNH破産による業績への影響はないとしている。

一方、玉光堂ホールディングスが主要組合員となっている麻布台1号有限責任事業組合は、OUNH所有のホリイフード株の売却を進めるために破産管財人によって実際された入札手続きの結果、売却先に選定された。