大津港(大津市浜大津5)から船に乗り、琵琶湖の有人島・沖島に行って滋賀県の郷土料理ふなずしの漬け込み体験をする「鮒(ふな)ずし作り体験クルーズ」が7月3日に始まる。(びわ湖大津経済新聞)

 ニゴロブナを洗って干す

 大津港から琵琶湖汽船(浜大津5)の船に乗り、船内でふなずしの作り方を学んだ後、沖島に上陸。沖島漁業協同組合の漁師のレクチャーを受けながら、塩漬けの琵琶湖産のニゴロブナを磨き、洗い、干し、たる詰めする。漬けたふなずしのたるは参加者が持ち帰り、自宅で保管。晩秋〜初夏に食べ頃となる。希望者には沖島で水揚げされた湖魚や沖島産の野菜を使った「島弁当」を提供する。

 沖島は沖合約1.5キロにある琵琶湖最大の島で、日本で唯一の湖の有人島。約230人が暮らし、約7割が漁業に従事している。2008(平成20)年に琵琶湖汽船が沖島に寄港する定期クルーズの運航を始めた。琵琶湖汽船の森香子さんは「当時の運航担当者と漁業組合が話す中で、滋賀県水産試験場で行っているふなずし作り体験教室が人気なので、島の活性化のために沖島のニゴロブナを使って島で開催しようということになった」と振り返る。

 2009(平成21)年に試験的に実施したところ、すぐに定員に達し、毎年開催することになった。毎年6割ほどがリピーターで、参加者からふなずしをもらった友人が翌年に一緒に参加することもあるという。森さんは「おいしくできたふなずしが参加者の輪を広げている」と話す。「沖島で『マイふなずし』を作ることができる。初めての人も漁師とスタッフが丁寧にレクチャーするので気軽に参加してもらえれば」と呼びかける。

 運航日は7月3日・6日・9日・12日・15日・18日・21日・24日。9時出港、16時帰港。乗船料は大人=3,500円、小学生以下=1,750円。材料費(ニゴロブナ、飯)は1たる2万5,500円。たる容器代は1,500円(初参加の場合は要購入)。島弁当は1,500円(希望者のみ)。たる保管料は6,000円(希望者のみ沖島で保管後、11月下旬〜12月初旬に発送)。申し込みは琵琶湖汽船のホームページ、もしくは往復はがきで受け付ける。受付期間は5月31日まで。