当せん該当者なしが続き、賞金額が米宝くじ史上4番目の13億2600万ドル(約2000億円)にまで膨れ上がっていた「パワーボール」の当せん者が、4月6日に出た。オレゴン州宝くじ当局は29日、当せん者はがん治療中の男性ら3人だと発表、注目が集まっている。

 見事に当たりくじをゲットしたのはポートランドに住むチェン・サエファンさん(46・写真=オレゴン州宝くじ当局の公式サイトから)、妻ドゥアンペンさん(37)、夫妻の友人ライザ・チャオさん(55)。以前は航空機メーカーで工作機械オペレーターをしていたというチェンさんはラオス出身で、1994年に米国に移住。8年前にがんと診断され、つい最近まで化学療法を受けていたという。

 チェンさんは自身の治療費や2人の幼い子供のために少しでもお金が欲しいと、ここ数カ月、神に祈りながら宝くじを購入し続けた。

 ライザさんはそんなチェンさんに宝くじ購入費の半分、100ドルを援助したという。

 チェンさんは年金オプションではなく一括支払いを選択し、すでに支払いを受けている。州税・連邦税を差し引いた賞金は4億2230万9193ドル97セント(約650億円)。ライザさんと山分けするという。

 チェンさんは「最高の医師の治療を受け、家族を養うことができるようになりました」と喜びを語った。