<春季高校野球県大会>◇9日◇長岡市悠久山野球場ほか◇準々決勝4試合

 

昨秋王者の日本文理が6−0で東京学館新潟を下し、春3年連続の4強入りを決めた。0−0で迎えた8回に宇野純平捕手(3年)が右翼席上段へ先制ソロ。均衡を破り、終盤2イニングでの大量得点に導いた。関根学園は上越に11−4で勝利。2点を追う8回1死一、二塁から谷島優輝外野手(3年)の2点三塁打で追いつき、この回打者一巡の猛攻で一挙7点を奪って逆転した。

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勢いに乗ったら止まらない。関根学園が、持ち前の強打で逆転勝ちした。2−4で迎えた8回1死一、二塁から、6番谷島が左越えの同点三塁打。8日の4回戦新発田中央戦で2ランを放った男が、再び長打で打線に火をつけた。後続も続き、この回4四死球を挟みながら5長短打を集中。一挙7点を奪って試合を決めた。

安川巧塁監督(32)は「7点を取ってくれて気持ちが楽になった」とつながりをたたえた。普段の打撃練習は速球に合わせてきただけに、上越の軟投派先発、井上珠希投手(2年)に手を焼いた。中盤までは緩めの直球を待ちきれず、タイミングを合わすのに四苦八苦。同じ上越市内の私学同士の対決に、選手たちの肩には自然と力も入っていた。谷島は「同じ上越勢。試合前から、圧倒しようと話し合っていた」と明かした。終盤の集中打で有言実行。ホッとした表情で、逆転劇を振り返った。【涌井幹雄】