<UEFAチャンピオンズリーグ:レアル・マドリード2−1バイエルン・ミュンヘン>◇8日(日本時間9日)◇準決勝第2戦◇サンティアゴ・ベルナベウ

大会最多14度の優勝を誇るレアル・マドリード(スペイン)がホームでバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)に2−1で逆転勝ちし、2戦合計4−3で2季ぶりに決勝進出を決めた。途中出場のスペイン代表FWホセル(34)が終盤に2ゴールを挙げた。6月1日にロンドンのウェンブリー競技場で行われる決勝で、ドルトムント(ドイツ)と対戦する。

34歳の苦労人が抜群の勝負強さを見せた。ホセルは0−1の後半36分から途中出場すると、同43分にビニシウスのシュートのこぼれ球を押し込み同点。その3分後にはリュディガーの左からの折り返しを右足で合わせてネットを揺らした。最初はオフサイドの判定。だが、VARの結果、ゴールが認められた。その瞬間、GKクルトワら控え選手らが殊勲のFWのもとに駆け寄り、ホームのサンティアゴ・ベルナベウは歓喜に包まれた。

今大会は10試合の出場で5得点。出場時間は268分にとどまるが、90分換算の得点数は1・68点と、ピッチに立てば結果を残す。CLの準決勝で途中出場から2ゴールは、18−19年のリバプールMFワイナルドゥム、21−22年のRマドリードFWロドリゴに次いで史上3人目となった。

ホセルは20歳だった10−11年からの2シーズン、RマドリードのBチーム、カスティージャに在籍。当時3部リーグでプレーし、2部昇格を決めた11−12年に19ゴールを記録してチームメートのモラタを抑え、チーム得点王に輝いた。

だが、トップ昇格はならず、12年夏にホッフェンハイム(ドイツ)に完全移籍。それ以降、ブンデスリーガやプレミアリーグなどのクラブを経て、昨季はエスパニョールでプレーした。16得点を挙げてスペインリーグの得点ランキングでレバンドフスキ、ベンゼマに次ぐ3位の結果を残したものの、チームは2部へと降格した。

昨年6月に買い取りオプション付きの期限付き移籍でRマドリードに加入。リーグ戦では出場時間が限られながらも9ゴールを記録している。2季ぶり36度目のリーグ優勝を決めたカディス戦では終盤にゴール。自身初の欧州CLでも見事に結果を残し、チームの2季ぶりとなる決勝進出に貢献した。