J1アビスパ福岡の亀川諒史(30)が6日のホーム川崎戦で今季リーグ戦初先発を果たした。リーグ戦の先発は昨季開幕戦のアウェー神戸戦以来。その試合で左足に大けが負った亀川は「去年、大けがから復帰してから、この日のために準備をしてきたっていう自負がありました」と実感を込めた。

 川崎戦は前節のホームG大阪戦から中2日で先発が入れ替わった。「久しぶりにスタメンで出た選手も多かったと思います。(この日のためにという)そういう気持ちで練習をやっていた部分もあった。何としても結果を求めていたので、引き分けで皆さんと一緒に喜べなかったというのは本当に申し訳ないと思ってます」

 ウイングバックとして守備で多くのタスクを負いながら、前半を狙い通りにゼロで終えた。「引いて守るだけじゃないというふうに言われていましたし、前から(ボールを)取りにいきたいところで、僕自身も守備でも前に出てっていうところは意識してやっていた」と振り返る。

 後半は左シャドーストライカーに入った岩崎悠人と連係を取りながら攻撃にも積極的に参加。「悠人はもともとウイング(バック)をやっていて、最近、うちでもウイングをやりだしているので、こういう動きをしたらウイングの選手は楽というのが頭の中であると思う。だから僕自身も前向きに(岩崎を)どんどん勝負させたいっていう状況もありました」と好連係でチャンスをつくった。

 後半25分に交代。「ちょっと足がつりかけちゃって」と悔しさも口にしたが、今月で31歳になるサイドプレーヤーの円熟味がつまった70分間になった。(向吉三郎)