西武は26日、松井稼頭央監督(48)が成績不振を理由に休養すると発表した。15勝30敗で5位楽天に3・5ゲーム差の最下位に低迷していた。28日の中日との交流戦初戦(バンテリンドームナゴヤ)から渡辺久信ゼネラルマネジャー(GM)=(58)=が監督代行を兼務する。渡辺GMが現場で指揮を執るのは2013年以来11年ぶり。背番号は「72」。

 監督人事を巡っては数日前から球団内で協議。26日の試合後に球団側と松井監督が話し合って休養が決まった。埼玉県所沢市の球団施設で会見した渡辺GMは「なかなかチームが軌道に乗っていかないというところがあった。監督を私に代えてチームを軌道に乗せたい」と覚悟を込めた。

 西武は12球団ワーストのチーム打率2割1分4厘の打力不足が低迷の大きな要因。渡辺GMは「やはり点を取らないと、投手がいてもなかなか勝てない。何とか1点、2点をもぎ取っていく、相手にとって嫌らしいと思わせられるチームをまたつくっていきたい」と掲げた。補強については「今は何も決まっていない」とした。

 松井監督は2軍監督から昇格した昨年、65勝77敗1分けで5位に終わった。今年は「やる獅かない」をスローガンに掲げて優勝を狙ったが、外国人選手の不振などが響き、志半ばに終わった。「勝ちながら若い選手を育てるのを含め、結果を出せなかった」。試合後、選手やコーチ陣に説明。「一緒にやれて、もちろんもっとやりたかった。結果の世界なので残りも含めて頑張ってほしいと伝えました」と語った。
(末継智章)