許可なくドローンで海上自衛隊の護衛艦を撮影したとみられる動画が、防衛省の分析によって、実際に撮影された映像の可能性が高いと判断されたことについて、木原防衛相は10日朝、「極めて深刻に受け止めている」と述べ、基地警備をより強化する考えを示しました。

許可なくドローンで海上自衛隊の護衛艦「いずも」を撮影したとみられる動画は今年3月、最初に中国の動画共有サイトに投稿され、現在、X(旧Twitter)にも同じものとみられる動画が投稿されています。

自衛隊の基地などは、許可なくドローンを飛ばすことが法律で禁止されていることから、防衛省は投稿された動画が加工やねつ造されたものである可能性も含めて、分析を行っていました。

防衛省によりますと、実際の「いずも」と映像に映る艦艇との比較や、植生など周辺環境の確認などを総合的に行った結果、実際に撮影された映像である可能性が高いことがわかったということです。

木原防衛相は、ドローンにより防衛関係施設に危害が加えられた場合、「我が国の防衛に重大な支障を生じさせかねない。分析結果を極めて深刻に受け止めている」とした上で、より能力の高いドローン対処器材の早期導入などを通じて、基地警備をより強化する考えを示しました。