大河ドラマ『光る君へ』(毎週日曜 後8:00 NHK総合ほか)キャストの撮影現場からのコメントを届ける「君かたり」が、同局の公式サイト内で更新された。今回は、高階貴子を演じる板谷由夏の声を紹介する。

――伊周から引き離されるシーン
この前のシーンで伊周が坊さんみたいな格好をしてお庭に来たときに、私が「いい私が連れて行く」って言ったじゃないですか、「大宰府に一緒に行く」って。だから覚悟を持って網には乗っていたと思うんですけど、やっぱりああやって引き離されると、やっぱりまた感情が…。少し心構えとしてはしていたと思うんですよ。もう諦めて一緒に行こうって。まさかあそこで引き離されるとは思わなかったので悲しかったですね。悲しいっていうか、なんか…「何なのこれー!」って感じでした(笑)

――息子・伊周への思い
よくよく考えるともしかしたら子離れできていなかったのかもしれなくて、特に伊周だけじゃないですか、ああいう態度を取るの、長男に。そう考えると、伊周だけ特別扱いしていたのかなって。みんなのことをちゃんと育てていたつもりだったのに、もしかしたらすごい伊周に依存していたのかな貴子さん、って思いますね。お母さんがあの年になってついていくって、相当伊周のことを愛していたんだろうなとは思いますね。

――伊周とともに大宰府へ向かうシーン
「私があなたに全部背負わせていたのよね」ってセリフがあったじゃないですか。あれも結構自分勝手なセリフだなって私は言いながら、「いやいやいや、お母さんそれ今言う?」みたいな。私は同じ母親としては急に貴子さんが弱くなっちゃったというか「もっとしっかりしてよ、貴子さん」ってこのシーンに関しては思いました。本当に救いがない、諦めたというか、本来の貴子像とはちょっと違う気がしましたね、このシーンは。

――出家した定子について
なんか井浦新さんの顔が浮かんだんですけど、「守りきれませんでした、すいません」って思いました(笑)、本当に。守りきれなかったなと思って、それは母としてダメでしたね、残念でしたけど。「あぁ私のせいでみんながこうなった」ってきっと思っただろうなと思いますね。