赤ちゃんは見ているだけで癒される存在だが、双子の赤ちゃんとなると可愛さも倍増する。仲睦まじい双子の姿はSNSでも話題を集めることがある。顔を寄せ合い、プニプニのほっぺをスリスリし合う0歳の双子兄弟(取材時)の姿をおさめた動画が、600万再生を超える反響を呼んだ。一方、8歳のお兄ちゃんの帰りを玄関で待ち構える8ヵ月の双子兄弟(いずれも取材時)の姿が、300万再生を超える反響を呼んだ。そんな様子を見守る2組のお母さんに聞いたエピソードを、改めて振り返る。

◆「お互いの頭をぶつけることもしばしばです」普段から頬を寄せ合っている双子の兄弟

一卵性双生児の0歳の兄弟が笑顔で顔を寄せ合いながら、プニプニのほっぺをスリスリしたり、ほっぺにチューをしたりする微笑ましい姿に、「間に挟まれたい」「可愛いが2倍」「愛おしいがダダ漏れしてる」「やっぱり赤ちゃんも赤ちゃんのほっぺって気持ちいいのかな」などのコメントが寄せられ、600万再生を超える反響があった。

 普段から2人は仲良しで、「お互いの頭をぶつけることもしばしばですが、チューはたまたまです」とお母さん。お互いの頬を寄せ合う光景はよく見られるものだという。お兄ちゃんはおっとりしていて1人で笑っていることも多い。弟くんは好奇心旺盛で家の中でもあちこちを触っている。2人は一卵性双生児のため、顔も体格もよく似ているし、動き出すタイミングが一緒のことも多いそう。

 2人の上に3歳のお兄ちゃん(取材時)もいるため、「どうしても手が足りない」と感じることも多いとお母さんは言う。

「双子育児はやることが多くて、ついつい双子に時間をかけてしまいますが、お兄ちゃんを優先する心掛けもしています。なので、双子が泣いていても後回しにすることもしばしば。しかし、少ししたら泣き声から笑い声に変わっていることもあります。お互いが安心できる存在だと感じました」

 また、2人は物怖じしない性格な上に、常にいろいろなことに興味津々だという。

「猫を飼っていますが、全く怖がらず、いつも尻尾を掴もうと必死です。強く掴みすぎて、さすがに猫が怒って猫パンチをしたときは焦りましたが、2人はキョトンとしていました。」

 双子を妊娠したことは本当に奇跡だと感じたし、「何も問題なく元気に生まれてきてくれただけで感動です」と振り返る。

「子ども達3人がうれしそうに膝に乗ってきてくれるだけで幸せです。3人乗せるのは定員オーバーですが(笑)」

◆「お兄ちゃんを見つけるとくっつきに行きます」兄の帰りが待ち遠しい双子の兄弟

 玄関の前で仲良く座ってお出迎えをしている生後8ヵ月の双子の兄弟。そこに8歳のお兄ちゃん(いずれも取材時)が学校から帰ってくると、大喜びで大興奮をする2人。そんな弟たちの姿にデレデレになっているお兄ちゃんの姿に「極上のお出迎え」「お兄ちゃんの嬉しさ2倍」「何この幸福しかない動画」「観ているだけで癒される」などのコメントが寄せられ、300万再生を超える反響があった。

 普段は双子のどちらかがお昼寝をしていたり、ミルクを飲んでいたりして、2人揃ってのお出迎えはなかなかできないそう。

「でも、お兄ちゃんを見つけると、とてもうれしそうにしてくっつきに行きます。不機嫌だったのが、一気に笑顔に変わったりしてビックリします」

 さらに4歳のお兄ちゃんもいるため4兄弟であるが、双子が生まれてからは家族の日々の過ごし方が一変し、「人手と時間が本当に足りない」とお母さんは実感しているという。

「旦那も半年間の育休の後、今も在宅で時短勤務にしてくれたりして、家事も育児も分担しているのですが、やらなきゃいけないことを全てできた日なんてほとんどありません。“家事は60%できていれば上出来!”をモットーにやり過ごしています」

双子育児は大変だと覚悟はしていたが、実際には想像以上で、想像がつかない大変さでもあった。

「双子が同時に泣いて、1人を抱っこしながらもう1人を着替えさせたり、何十分も抱っこしてやっと寝たと思った瞬間に、もう1人の泣き声で起こされて振り出しに戻ったりと、単純に2倍ではないんです。さらにそこに上の子たちが絡むともうパニックです。毎日の睡眠も十分ではないので、記憶のない日も多々あります。『今この瞬間をなんとか乗り切る!』みたいな日々です」

 長男くんと次男くんは双子ちゃんのことが可愛くて仕方がない様子。生まれたばかりの頃は、双子ちゃんと一緒にいたくて、学校や習い事に行くのを嫌がっていたほどだそう。

「初めてミルクをあげたときは、4人がぎゅっと集まって、本当に愛おしい空間だったのが忘れられません」

 物理的にも体力的にも人手が足りず、心まで疲弊してしまうようなとき、親や友達がいつも助けてくれることにも本当に感謝しているとお母さんは言う。

「『4人も子どもがいてすごいね!』『頑張ってるね!』と言ってもらえることが多いのですが、それは本当に周りの方たちに支えてもらっているからこそ成り立っているんだと実感する日々です」