Mayu Sakoda

[東京 1日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比131円61銭安の3万8274円05銭と、反落して取引を終えた。前日の米株安の流れを引き継いだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表をあすに控え、様子見ムードも広がった。一方、決算を手掛かりとした個別物色は活発で、レーザーテックは14%超高となった。

日経平均は前298円安と軟調にスタート。前場で369円安の3万8036円24銭まで下落したが、後場には一時プラス圏に浮上し27円高の3万8433円34銭で高値を付けた。市場では「4月の下落で過熱感が解消され、下値が堅くなってきた」(国内証券)との声があった。ただ、今週はFOMCや米雇用統計の発表を控えているため上値は重く、取引終盤にかけては100円ほど安い3万8200円台での推移となった。

前日の米国株式市場では、雇用コストの上昇や消費者信頼感の低下が意識され主要3株価指数が1─2%下落した。

FOMCでは金利据え置きの決定が予想されている。ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは「FOMCではパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のタカ派姿勢が確認できるとされているが、ここ数日感で利下げ観測後退の織り込みが進んでいる。波乱は回避できるだろう」とみている。

決算内容を手掛かりとした個別売買は活発だった。レーザーテックが前日発表した決算では1─3月期の実績値が市場予想を上回り、株価は14.88%高となった。同じく前日に決算を発表した西日本旅客鉄道は8%超高、昼休み中に発表した双日も5%超高としっかりだった。

商船三井、日本電気硝子は前日発表の決算が嫌気され4─5%超安。決算に先立って前日に業績予想の下方修正を発表した日揮ホールディングスは11%超安となった。

そのほか主力株では、アドバンテスト、ダイキン工業がしっかり。ファーストリテイリング、ソフトバンクグループ、信越化学工業はさえなかった。

東証株価指数(TOPIX)は0.50%安の2729.4ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.5%安の1404.79ポイント。プライム市場の売買代金は4兆7091億2800万円だった。東証33業種では、値上がりは陸運、水産・農林など5業種で、値下がりは海運、証券、石油・石炭製品など27業種、空運は変わらずだった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.18%安の646.25ポイントと、反落した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが439銘柄(26%)、値下がりは1160銘柄(70%)、変わらずは52銘柄(3%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 38274.05 -131.61 38107.38 38,036.24─38,433.34

TOPIX 2729.40 -13.77 2727.92 2,715.91─2,740.00

プライム市場指数 1404.79 -7.09 1402.60 1,397.83─1,410.24

スタンダード市場指数 1249.26 -4.05 1249.02 1,246.50─1,251.76

グロース市場指数 829.40 -0.83 823.86 823.26─833.57

グロース250指数 646.25 -1.15 641.72 640.58─649.42

東証出来高(万株) 162301 東証売買代金(億円) 47091.28