Yoshifumi Takemoto

[東京 9日 ロイター] - 内閣府が9日公表した3月の景気動向指数速報(2020年=100)は、指標となる一致指数が前月比2.4ポイント上昇の113.9となり、3カ月ぶりにプラスに転じた。一部自動車メーカーの生産再開や半導体製造装置の出荷増で、鉱工業生産指数や投資財出荷指数などが指数を押し上げた。

このほか一致指数の押し上げに寄与したのは、耐久消費財出荷指数や輸出数量指数、有効求人倍率など。小売販売額は2月がうるう年の影響で増えていた反動で指数を押し下げた。

先行指数は前月比0.7ポイント低下の111.4となり2カ月ぶりのマイナス。鉱工業用生産財在庫率指数や最終需要財在庫率指数、新設住宅着工床面積などが指数を押し下げた。新設住宅着工床面積はトレンド的に低下しており、生産財在庫率は電子デバイスなど幅広い品目で悪化した。

一致指数の移動平均値などから内閣府が決める基調判断は、「下方への局面変化を示している」とし、前月の表現を据え置いた。