[フランクフルト 22日 ロイター] - ドイツ連邦銀行(中央銀行)は22日発表した月報で、国内の賃金は予想を上回るペースで上昇しているとし、インフレ率の低下が続くとの見方に疑問を投げかけた。

「インフレ鈍化の基本的なプロセスには依然としてリスクがある」と指摘。「賃金の伸びは最近予想以上に強くなっている。これは特にサービス業に対する強い物価上昇圧力が長引く可能性があることを意味する」と分析した。

月報によると、労使間で合意した付加給付を含む賃金は第1・四半期に前年同期比6.2%増加し、昨年第4・四半期の3.6%から伸びが拡大した。一時金を除くベースでも3.0%増と、前四半期を上回る伸びとなった。

「2021年春以降の実質所得の増加傾向が続くことを意味し、長期的に見ればかなり高い水準にある」との見方を示した。

5月のインフレ率は4月の2.4%から加速し、今後数カ月は若干高い水準で推移すると予想した。昨年の鉄道運賃引き下げや燃料価格下落の反動が主な理由としている。

サービス業の回復により独経済は第2・四半期も復調傾向が続くとした。