ミステリ講座の講師を務める薗田さん=佐賀市の佐賀大学

 多彩なジャンルで知識を深める連続講座「佐賀学」。6月から始まる第11期講座では「ミステリ小説」を取り上げる。佐賀ミステリファンクラブの薗田竜之介会長が、初心者でも分かりやすくジャンルの歴史、魅力を伝える。

 講師の薗田会長は、京都大学推理小説研究会出身。先輩に館シリーズの綾辻行人氏ら、後輩に本格ミステリ大賞受賞の森川智喜氏らを輩出した研究会で、メンバーと議論を深め評論寄りの活動を主体としたという。円居晩(まどいばん)氏の文庫本に解説を寄せている。

 講座は、ミステリ小説の世界、日本での流れをそれぞれ6回に分けて解説。1回ごとに課題図書を設け、初心者から愛好者までに、ミステリの多様な魅力を伝える。薗田会長は「文化史、文学史とのかかわりなども交え、幅広いミステリの魅力の一端に触れてほしい」と聴講を呼びかける。

 「佐賀学」は、佐賀の歴史や有明海の現状、経済学の基礎知識など、さまざまなテーマで市民の学習欲を刺激する。毎年、著名ミステリ作家によるトークショーを開き、ミステリ小説の魅力を広める活動も行っている。今年も11月に、綾辻氏、京極夏彦氏、新井素子氏、竹本健治氏の4人で開催予定。代表の竹本信子さんは「今ミステリ界では佐賀に注目が集まっている。これからも佐賀から発信していきたい」と話す。(原田隆博)

 ▼初回は6月18日。毎月第3火曜午後7時から佐賀市の赤松公民館で。聴講料は各回千円。申し込みは竹本さん、電話090(6948)3862。