ラツィオの指揮官がイゴール・トゥドール監督になってから変わったのは、鎌田大地を巡る状況だけではない。チームの成績も良くなっている。

 マウリツィオ・サッリ前監督が辞任した際、ラツィオは欧州カップ戦出場圏外の9位だった。だが、トゥドール体制での7試合で16ポイントを獲得。これは同期間で優勝したインテルに並ぶ数字だ。

 5月12日のセリエA前節でエンポリに2−0で勝利したラツィオは、8位以内でのフィニッシュが確定。来季の欧州カップ戦出場を決めた。このまま7位でシーズンを終えれば、ヨーロッパリーグ(EL)出場権を手にする。残り試合次第で、チャンピオンズリーグ出場の可能性も残されている。

 トゥドールの下でラツィオが復調したことについて、イタリア『DAZN』のリッカルド・マンチーニ記者は、指揮官の個々の選手に対する働きかけに言及した。
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 ラツィオ専門サイト『La Lazio Siamo Noi』によると、同記者はポッドキャスト『Tutti in the box』で「サッリの時はあまりに型にはめられたインサイドハーフのコンセプトがあった。カマダはたいした役割がなく、とても無気力だった。監督との人間的なつながりもなかった」と話している。

「トゥドールになって大きく確信を増した。(バレンティン・)カステジャノスとともに、個人に取り組む新監督の仕事の例だ」

 事あるごとに賛辞を寄せてきたトゥドールは、今季いっぱいとなっている契約を鎌田が延長するように望んでいるという。鎌田自身も、オプション行使に前向きとの報道があるのは周知のとおりだ。

 残留すれば、鎌田は自身を高く評価する指揮官の下で開幕を迎えられる。8月に入ってから加入が決まった今季と違い、プレシーズンをフルに過ごせるのも大きい。ただ、トゥドールの現在の契約は、来シーズンいっぱいまでだ。

 良好な関係にあるトゥドールとの仕事を続けるのか。鎌田の決断に注目が集まる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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