2024年5月26日、FC東京とのアウェーゲームに臨んだガンバ大阪は、4-2-3-1システムで戦った。CFを務めたのはキャプテンの宇佐美貴史だった。

 立ち上がりからピッチの広範囲をカバーし、組み立て、仕掛け、崩し、そしてフィニッシュの局面全てに顔を出す。カウンターを食らいそうな場面ではプレスバックして相手にプレッシャーをかけるなど、複数の役割をこなしている印象だった。

 G大阪が1-0と勝利したあと、囲み取材に対応した宇佐美は自身の役割について以下のように話していた。

「自分は、例えばディエゴ・オリベイラやアンデルソン・ロペスのような9番ではないです。僕個人の感覚ですけど、全部やっている。そのタスクの多さを自分の中では補えているという、充実した感覚があります。ペナリティエリアの中にボールを入れちゃえば点を取れる選手になりたいですけど、できることとできないことはありますね」
 
 自身のキャラクターを理解したうえで仕事をこなすのは重要だ。その意味で宇佐美はピッチ上で賢く振る舞っている。

 直接ゴールを奪ったわけではないが、全ての局面に顔を出したこの日の仕事ぶりを称えるファン・サポーターは多いはずだ。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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