ヨーロッパリーグ(EL)・決勝が22日に行われ、アタランタ(イタリア)とレヴァークーゼン(ドイツ)が対戦した。


 今大会、グループステージから勝ち抜いてきた両チームが、ファイナルの舞台で相まみえる。会場はアイルランド・ダブリンの『ダブリン・アリーナ』。ポルトvsブラガという“ポルトガル勢対決”となった2010−11シーズンの決勝が開催されたスタジアムで、13年ぶりにこの地でELの王者が生まれる。


 アタランタはグループDに組み込まれており、4勝2分の勝ち点「14」を積み上げ、守田英正が所属しているスポルティング(ポルトガル)を抑えて首位通過。ストレートインを果たしたラウンド16では、スポルティングとの“再戦”を2戦合計3−2で制す。準決勝では優勝候補と目されていたリヴァプール(イングランド)相手に、アウェイ開催のファーストレグを3−0と完勝し、2戦合計3−1でベスト4へ入った。準決勝ではマルセイユ(フランス)を2戦合計4−1で制し、クラブ史上初のEL決勝進出を決めた。


 一方、今季のブンデスリーガで無敗優勝を成し遂げたレヴァークーゼンは、ELだけでなくDFBポカールでも決勝進出を果たしており、史上初の国内リーグ・カップ戦、ELの“3冠”、そして5大リーグにおいて初となる1シーズンの公式戦無敗を懸けて、大舞台に臨む。


 今季のELではグループHを6戦全勝と圧巻の成績を残すと、ラウンド16ではグループステージで同居したカラバフ(アゼルバイジャン)と“再戦”。後半アディショナルタイムまでリードを許しながら、終盤の劇的2発で2戦合計5−4と逆転勝利を飾った。準々決勝ではウェストハム(イングランド)、準決勝では昨季ファイナリストのローマ(イタリア)と対戦し、ともにファーストレグを2−0で制した後、セカンドレグでは終盤の劇的ゴールでドローへ持ち込み、公式戦無敗を継続。クラブが初めてタイトルを手にした1987−88シーズンの決勝(※当時は前身大会のUEFAカップ)以来、36年ぶりの決勝進出を果たした。


 試合は早い時間帯に動いた。12分、コーナーキックの流れからダビデ・ザッパコスタがニアゾーンまで持ち運び、マイナスに低いクロスを入れると、ファーサイドでアデモラ・ルックマンが押し込み、アタランタが先制に成功した。


 勢いづいたアタランタは26分に追加点を奪う。ペナルティエリア手前でレヴァークーゼンにパスミスが生まれ、ルックマンがペナルティエリア手前から鋭く右足を振り抜いた。強烈なシュートがゴールネットに突き刺さり、アタランタのリードが広がる。


 一方、レヴァークーゼンはなかなか決定機を作れない。35分にはアレハンドロ・グリマルドがループシュートを狙うも、これはアタランタGKフアン・ムッソにセーブされた。


 後半に入ってもアタランタがチャンスを作る。すると、75分にカウンターからルックマンがペナルティエリア内へ侵入して左足でシュート。またしても強烈な軌道で逆サイドのネットへ叩き込み、試合を決定づける3点目を奪った。


 ルックマンのハットトリックでこのままアタランタが3−0で勝利。レヴァークーゼンの公式戦無敗記録を「51試合」でストップしたアタランタがクラブ史上初のEL優勝を決めた。


【スコア】

アタランタ 3−0 レヴァークーゼン


【得点者】

12分 1−0 アデモラ・ルックマン(アタランタ)

26分 2−0 アデモラ・ルックマン(アタランタ)

75分 3−0 アデモラ・ルックマン(アタランタ)


【スターティングメンバー】

アタランタ(3−4−2−1)

GK:フアン・ムッソ

DF:ベラト・ジムシティ、イサク・ヒエン、セアド・コラシナツ

MF:ダヴィデ・ザッパコスタ、エデルソン、トゥーン・コープマイネルス、マッテオ・ルッジェーリ

FW:シャルル・デ・ケテラーレ、アデモラ・ルックマン;ジャンルカ・スカマッカ


レヴァークーゼン(3−4−1−2)

GK:マチェイ・コヴァージュ

DF:ヨシプ・スタニシッチ、ヨナタン・ター、エドモン・タプソバ

MF:ジェレミー・フリンポン、エセキエル・パラシオス、グラニト・ジャカ、ピエロ・インカピエ

FW:アレハンドロ・グリマルド、アミン・アドリ



【ハイライト】アタランタvsレヴァークーゼン