チェルシーは、新監督候補を4人に絞ったようだ。26日、イギリスメディア『スカイスポーツ』やイギリス紙『デイリーメール』などが伝えている。


 2022−23シーズンのプレミアリーグを12位で終えたチェルシーは、トッテナムやパリ・サンジェルマンなどを指揮した経験を持つマウリシオ・ポチェッティーノ氏を2023−24シーズンに向けて新監督として招へい。昨夏には前年に続いて大型補強を敢行したが、なかなかかみ合ったチームを構築することができず、リーグ優勝戦線からは早々に脱落した。一方でFAカップではベスト4、カラバオ・カップでは準優勝で終え、リーグ戦も最後は5連勝を飾るなどして最終的には6位で終えて、来シーズンのヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)の出場権も獲得した。


 しかし、来季に向けた話し合いの末、移籍市場の権限などで上層部と合意できず。さらにはチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得できなかったという成績面や練習方法が古いことが負傷者続出に繋がったなどといった指摘もあった模様で、21日に「友好的に」双方合意の上でわずか1年で契約解除となった。


 このような状況から新監督候補には多くの名前が挙げられており、チェルシーは早急に後任を決めるために懸命な話し合いを続けられていることが報じられている。


 そんななか、今回の『スカイスポーツ』の報道によると、チェルシーは新監督の最終候補者リストを作成した模様で、最終的にはキーラン・マッケンナ監督(イプスウィッチ)、エンツォ・マレスカ監督(レスター)、トーマス・フランク監督(ブレントフォード)、そしてブライトンを退任したロベルト・デ・ゼルビ氏といった4名が名を連ねているという。


 また、イギリス紙『インディペンデント』によると、次期監督候補にはマレスカ監督とデ・ゼルビ氏の2人が主な候補に挙げられているものの、上層部の中でも意見が別れており、まだ最終決定はなされていないようだ。さらに、『デイリーメール』でも現時点では何も決断されていないが、デ・ゼルビ氏が有力候補に挙げられていることを伝えている。


 なお、移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏によると、1500万ユーロ(約25億円)ほどの契約解除条項が付随していたデ・ゼルビ氏だが、2026年まで契約を残していたブライトンを退任したことで現在その金額は1000万ユーロ(約17億円)未満、『デイリーメール』によると500万ポンド(約10億円)ほどに引き下げられたという。一方のマレスカ監督は、レスターをプレミアリーグ昇格へと導いたことで契約解除条項は1000万ユーロ(約17億円)ほどに増額されたことも明らかになっている。


 チェルシーとしてはイングランドのサッカーを経験しているダイナミックで、前向き的かつ進歩的な監督を招へいしたいと考えているようだが、果たして2022年5月にオーナーが交代して以降、(暫定監督含め)6人目となる指揮官には誰が就任することになるのだろうか。