メッツ傘下シラキュースに所属する藤浪晋太郎投手(30)の代理人を務めるスコット・ボラス氏が6日(日本時間7日)、ドジャースタジアムを訪れ、取材に応じた。

 同氏は9試合、7回2/3を投げ、9三振、19四死球、防御率14・09と苦しみ藤浪について「今、彼は今までなかったような環境で投げている。本当に寒い。四球も多い」」と同情したうえで「そのうち制球力を取り戻すと思う。リズムが戻ってくれば去年の良い時のようなピッチングができる。彼はメジャーレベルの球威を持っている。制球力が戻ればやれる」と見通しを口にした。

 同氏はブルージェイズで活躍する菊池雄星の代理人も務める。菊池もメジャーで最初の数年間は制球に苦しみ、結果を出せなかったが、同氏は成功できると断言していた。

 「雄星はMLBについて学ぼうという意識が旺盛だった。打者を知り、状況に応じて、どういった配球をすべきか学んだ。日本では打者を圧倒していたから、セットで投げるのは少なかったが、こっちではセットで投げることが多い。それについてもアジャストした。直球の動きに磨きをかけ、リリースポイントが安定し、制球力も付いた。我々は彼にたくさんの情報を手渡したが、それもしっかり学んだ」

 野球についての知識欲が深く、勉強熱心であること。加えて語学力は「通訳が必要ないレベル」とも言う。活躍の下地にあるのは両面だと強調した。

 藤浪についても「とても頭の良い選手だ。アスレチックスの入団会見の英語を覚えているだろう。素晴らしかった。チームメートとも良い関係を築ける。私たちが与える情報も理解できる。身体の状態も良い。制球力が戻ってくればあの肩ならやれる」と今後の巻き返しを保証した。