「しそ巻くるみ揚」で知られる宮城県大崎市鳴子温泉の老舗食品製造会社「狩野食品」が仙台地裁古川支部から破産手続きの開始決定を受けました。負債額はおよそ8800万円です。

民間の信用調査会社帝国データバンク仙台支店によりますと、大崎市鳴子温泉の「狩野食品」は1882年(明治15年)創業の老舗食品製造会社で、仙台味噌を使った鳴子温泉名物「しそ巻くるみ揚」や、なめこ加工品などを店舗「八福」や百貨店の催事などで販売。ピーク時の1997年3月期には年間売上高およそ7800万円を計上しました。しかし、東日本大震災の影響で発生した設備故障の修繕費にあてる借入金が重荷となり新型コロナの感染拡大による客足の減少もあって業績が悪化。2023年3月期の売上げはおよそ2800万円まで減少し、赤字に陥っていました。物価高騰のあおりも受けて業績改善の見通しが立たず、資金繰りが限界に達したことから事業継続を断念。8日に仙台地裁古川支部から破産手続きの開始決定を受けました。