ティエム、シュワルツマンが予選敗退。全仏オープンに別れ告げる
現地5月22日、今年2つ目のグランドスラムとなる「全仏オープン」(フランス・パリ)の男子シングルス予選2回戦が行われ、今季限りでの引退を表明している元世界ランク3位のドミニク・ティエム(オーストリア/世界ランク131位)と、来年2月の引退を明らかにしているディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン/同141位)が敗退。最後の全仏オープンで本戦入りは叶わなかった。



30歳のティエムは、ツアー通算17度のタイトルを獲得しており、2020年の全米オープンでグランドスラム初優勝。全仏オープンでは、2016年から5年連続で準々決勝以上という安定した成績を残し、2018と2019年に準優勝だった。

予選1回戦で逆転勝ちしたティエムは、オットー・ヴィルタネン(フィンランド/同156位)に2-6、5-7のストレートで敗戦。試合後には、大会ディレクターを務める元女子世界1位のアメリ・モウレスモから記念のトロフィーが贈られた。

「この大会とは特別な関係がある。ジュニア時代に決勝(2011年)を戦い、大会やファンとも良い関係を築いてきた。素晴らしい結果を残したし、素晴らしい思い出を経験した。最高の結果を残したグランドスラムだから、毎年本当に楽しかった。たくさんの思い出をありがとう」と述べ、最後の全仏オープンに別れを告げた。

また、来年2月の母国大会で引退を表明しているシュワルツマンも、地元フランス選手のクエンティン・アリス(同187位)に6-4、4-6、6-7[7-10]と3時間5分の激闘の末に敗れた。

「ここでの最後の試合は、僕がキャリアを通じてどのようにプレーしてきたかを示すことができた。僕にとってローランギャロスは特別な場所。フランス人選手と対戦するのは簡単ではないのに、まるでホームにいるような気分になる。ここでのことは一生忘れないだろうな」と涙を流して別れを惜しんだ。

31歳のシュワルツマンは、身長170センチとツアーの中でも小柄な体格だが、躍動感のあるプレーでツアー4勝を挙げており、2020年10月に世界8位を記録。全仏オープンの最高成績は2020年のベスト4となっている。

著者:Tennis Classic 編集部