望月慎太郎、世界8位フルカチュに敗れてグランドスラム初勝利ならず
5月26日、今年2つ目のグランドスラムとなる「全仏オープン」(フランス・パリ)の男子シングルス1回戦が行われ、予選を勝ち上がった望月慎太郎(木下グループ/世界ランク162位)は、第8シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド/同8位)と対戦。2時間58分の激闘の末に6-4、3-6、6-3、0-6、3-6のフルセットで敗れた。



2年連続で全仏オープン予選から出場した20歳の望月は、予選1、2回戦をストレート勝利を飾ると、予選決勝では自己最高ランク55位のファクンド・バグニス(アルゼンチン/同119位)が途中棄権。今年の全豪オープンに続いて3度目のグランドスラム本戦への切符を手に入れた。

その初戦の相手となったのが、世界8位のフルカチュ。クレーコート・シーズンでは4月のATP250エストリルでタイトルを手にしており、前哨戦のATPマスターズ1000ローマでも8強入りしている。

挑戦者として臨む望月は、最初のサービスゲームとなった第2ゲームでミスが続いてブレークされたものの、すぐさま攻撃的な姿勢を見せてブレークバック。ネットプレーやドロップショットなど多彩な攻撃を見せて第7ゲームでリードを奪い、6-4で第1セットを取った。

続く第2セットは、第6ゲームでブレークを許して、そのままビハインドを挽回できずに4-6。ブレークできそうで、あと一本が遠かった望月だが、第3セットでは最初のサービスゲームを気持ちよくキープする。第2ゲームのブレークに繋げると、その後はフルカチュにひけをとらないストロークや意表を突くセカンドサーブでのサーブ&ボレーを見せて6-3とセットカウント2-1とした。

勝利まであと1セットとした望月は、第4セットでは最初のサービスゲームを落として出鼻をくじかれると、ショットの精度が落ちて6ゲーム連続で落とす。トイレットブレークを取って一息入れた最終セットでは、観客の声援を背に戦ったものの、第6ゲームでセカンドサーブを叩かれてピンチを招くと、ダブルフォールトでフルカチュがブレーク。2-5となったところで雨により約1時間半の中断があったが、追いつくことはできないまま3-6と、グランドスラムで初めての2回戦進出とはならなかった。

昨年のジャパン・オープンで当時世界ランク10位のテイラー・フリッツ(アメリカ)を破っている望月。初めての全仏オープン本戦で番狂わせを起こすことはできなかったものの、観客もそのプレーを拍手で称えてコートをあとにした。

勝利したフルカチュは、2回戦でブランドン・ナカシマ(アメリカ/同84位)と対戦する。

著者:Tennis Classic 編集部