一丸となって逆境を乗り越える。巨人の守護神・大勢投手(24)が4日に右肩の違和感により登録を抹消。5日から故障班に合流予定となった。

 チームに激震が走った。大勢は3日の阪神戦(東京ドーム)で4点リードの9回から登板するも、二死一、二塁から森下に適時打を放たれた直後に、自ら不調を訴えて降板。試合後には「投げられないなという感じというか、抑えられないなという感じがしたので。大事な試合でしたし、申し訳なかったですけど、ちょっと言って交代しました」と明かしていた。

 取材に応じた杉内コーチは、病院で診断を受けたことを明かし「今日画像を撮ったけど、特に問題なかったので、こちらとしてはすごい安心してますし、10日後に戻ってこれたら戻す予定です」と軽症であることを強調。故障班での調整内容については「本人に任せます。投げられるなら投げればいいし」と語った。

 守護神の一時離脱はチームにとっても大きな懸念材料。代役については「1番抑えてますからね」とここまで開幕から14試合連続無失点としている絶好調のバルドナードが最有力候補となる模様。9回につなげる〝方程式〟は、高梨や西舘など状況に応じながらの起用となる。際に4日の阪神戦(東京ドーム)では8回から延長10回まで大江―西舘―バルドナードと無失点リレーで安定感は損なわれなかった。

 チーム内からも「大勢の離脱は大きいけど、1人欠けてもみんなでカバーし合えるくらいには救援陣が充実しているのが大きい。大勢自身も最悪の結果を招く前に自己申告してくれたのも、不幸中の幸いだよね」と安どの声が漏れていた。

 大勢の最短復帰まではブルペン陣が一丸となって戦い抜くほかないが、投手王国を構築し始めている今の阿部巨人にとっては、乗り越えられる逆境であることは間違いない。