全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」Aブロック最終公式戦(6日、東京・後楽園ホール)で〝エース〟宮原健斗(35)が、デイビーボーイ・スミスJr.を下し優勝決定戦進出を決めた。

 ともに5勝1敗の勝ち点10で迎えた最終公式戦はまさかの展開だった。大「健斗コール」に迎えられた宮原だったが、序盤にペースを奪われ場外で暴走するスミスを止められない。15分を経過してもスミスの猛攻にさらされ続け、ギロチンドロップ2連発をくらい意識がもうろうとなった。

 25分過ぎ、ここまでタイガースープレックスホールド、ブルドックボムの大技を決められた宮原はグロッキー状態。それでも意地のブラックアウト(ヒザ蹴り)2連発で流れを一気に引き寄せると、最後は得意のシャットダウンスープレックスホールドで大逆転の3カウントを奪った。

 試合後、マイクを持った宮原は「Aブロックを勝ち抜いたのはプロレス界で最も最高な男、宮原健斗だ!」と喜びを爆発。Bブロックを突破した斉藤ジュンをリングに呼び込み、「スーパースター、宮原健斗にかかってきなさい」と先輩の威厳を示した。

 リングに現れたジュンから「宮原健斗、俺は練習生のころに『これから目標にしていいプロレスラーは誰ですか?』という質問に『宮原健斗です』と答えた。だが、あれは間違いだった。5月12日にお前を叩き潰してやる」と宣戦布告された。

 再びマイクを持った宮原が「おい! 会場はどっちを支持するんだ? 満場一致で宮原健斗だ。横浜BUNTAI、最後に立っているのは宮原健斗だ」と言い放つと、ジュンから「DOOM!」とにらみつけられた。

 2019年大会以来となる2度目の優勝に王手をかけた宮原は「今日ここに集まってくれたみんなは、俺のことが好きで好きでたまんないらしいな。BUNTAIも応援頼むぞ。全日本プロレス最高!」と絶叫し大会を締めた。