欧州チャンピオンズリーグ(CL)準決勝第2戦(8日=日本時間9日)でレアル・マドリード(スペイン)はホームでバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)に2―1と逆転で勝利し、2戦合計4―3で2季ぶりに決勝進出を果たした。通算15度目の欧州制覇へ決勝(6月1日=同2日、英ロンドン)でドルトムント(ドイツ)と対戦する。

〝白い巨人〟が土壇場で真価を示した。第1戦を敵地で2―2と引き分けたRマドリードは後半23分に先制を許し、迎えた43分、ドイツ代表GKマヌエル・ノイアーがブラジル代表FWビニシウスのシュートをキャッチできず、こぼしたところを途中出場のFWホセルが押し込み、起死回生の同点ゴールを決めた。

 勢いに乗るRマドリードはアディショナルタイムの46分にゴール前から左サイドに展開。中央にクロスを入れると、再びホセルが合わせて勝ち越しに成功した。CL準決勝で途中出場して2ゴールを決めたのは2019年のワイナルドゥム(リバプール)、22年のロドリゴ(Rマドリード)に次ぐ史上3人目。〝伏兵〟の大仕事で逆転勝利をつかんだ。

 個人として史上最多となる通算6度目のCL決勝に進んだアンチェロッティ監督は逆転勝ちに「言葉でうまく説明できないが、魔法がかっていた」とし「ホセルは素晴らしい仕事をしてくれた。素晴らしいストライカーだ」と称賛。他のイレブンについても「彼らには本当に感謝している。これは私のキャリアの中で最高のチームだと思う」と振り返った。

 英メディア「BBC」によると、元イングランド代表DFリオ・ファーディナント氏は「こんな場所はなかなかないよ。ファンがボールをネットに吸い込む能力を持っているように感じる。力強い感じがし、違う種類のエネルギーがあった」と指摘。大勢のサポーターが詰めかけたホームの利を得たことが逆転勝利の要因だったという。

〝ビッグイヤー〟獲得に近づいたRマドリードが 史上最多を更新する通算15度目となるCL制覇を実現するはずだ。