ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)が当面は現階級で戦う考えを示すなか、元世界王者がモンスター支持を表明した。

 元WBC世界スーパーフライ級王者・川島敦志氏(54)が、元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高氏(68)のユーチューブチャンネル「具志堅用高のネクストチャレンジ」に出演。モンスターの今後の対戦相手について意見を交わした。

 川島氏は井上の対戦候補に挙がるIBF&WBO同級1位サム・グッドマン(オーストラリア)について、「アグレッシブに攻める選手なんですけど、ちょっと隙が…。パンチをもらうかなと。ディフェンス面で弱い」と分析。次戦で有力視されるWBO同級2位TJ・ドヘニー(アイルランド)にも「サウスポーで基本に忠実なボクサーだと思うんで。ちょっと僕の考えでは、敵ではないのかなと」と〝役不足〟との見方を示した。

 また、元3階級制覇王者のジョンリル・カシメロ(フィリピン)については「一番、意外性がある。パワーがあって、どこからパンチが飛んでくるか分からない。ちょっと読みづらい選手」としながらも「危険性があるのはカシメロかな…。〝かな?〟ぐらい。それぐらい力の差はある」と実力差を指摘した。

 こうなると、周辺で強まるフェザー級転向論が頭をもたげてくるが、具志堅氏は「まだまだフェザーはないと思います」ときっぱり否定。川島氏も「本人が一番、わかってますよね。どれぐらいが一番、適応しているのか。フェザーか…ちょっとね。体の、背の高さとかはあるので。スーパーバンタムが一番いいのかなと思いますけどね。(現階級で)しばらく無敵を示した上でフェザーに行ってほしい。まだまだスーパーバンタムでやってほしい」と現階級への残留を支持した。

 その上で、2人はモンスターとつり合う〝好敵手〟にWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)を指名。具志堅氏は「中谷君はスーパーバンタムでも大丈夫。2人がスーパーバンタムで対決したら面白いけどな。やらないかな」と熱望し、川島氏も「中谷選手はうまいですよね。面白いと思います。スーパーバンタムでやってほしいですね。いいカード」とうなずいた。