高野厩舎はスタニングローズ(左)とナミュール(右)の2頭出し
高野厩舎はスタニングローズ(左)とナミュール(右)の2頭出し

ヴィクトリアマイル2024

[GⅠヴィクトリアマイル=2024年5月12日(日曜)4歳上牝、東京競馬場・芝1600メートル]

 牡牝の2歳チャンピオンが共に出走してきた先週のGⅠ・NHKマイルC。終わってみれば2歳王者ジャンタルマンタルが女王アスコリピチェーノに2馬身半の差をつけて快勝した。

 デビューからGⅠ朝日杯FSまで3連勝したジャンタルマンタルは、3歳となった今年、1800メートルのGⅢ共同通信杯、2000メートルのGⅠ皐月賞と使い、2、3着。敗れはしたが内容は悪くなく、GⅠ日本ダービーも視野に入るかと思えた。しかし、NHKマイルCを選択した理由を、管理する高野友和調教師はレース前、次のように語っていた。

「これまでの過程を見ると現状2400メートルより1600メートルのほうが合いそうと判断しました」

 その上で普段から厩舎一丸となって折り合いを覚えさせる調教を課したそうだ。結果、それが実を結んでの戴冠。出走資格のあるダービーを捨ててまでの参戦だっただけに、好采配だったのは疑いようがない。

 さて、その高野調教師が今週末のGⅠヴィクトリアマイルにはスタニングローズ(牝5)とナミュール(牝5)を出走させる。2022年のGⅠ秋華賞では前者が1着で後者が2着。しかし、最近はナミュールが藤岡康太騎手を背に勝利した昨年のGⅠマイルチャンピオンシップなど、実績を重ねている。高野厩舎の2週連続GⅠ制覇となるか、今週末も先週と同じ東京競馬場のマイル戦に注目したい。(平松さとし)

著者:東スポ競馬編集部