日本ダービー2024

[GⅠ日本ダービー=2024年5月26日(日曜)3歳、東京競馬場・芝2400メートル]

美浦トレセン

 07年ウオッカ以来、17年ぶり史上4頭目となる牝馬でのダービー馬を目指すレガレイラ。主戦のルメールが鞍上に戻り勝負気配が漂っている。皐月賞6着からの臨戦となるが、木村調教師は「折り合いの心配のない馬。2400メートルを走り切るだけの素養はあるので、エネルギーをためてレースに臨めれば」。ここを制し、すでに登録を済ませている凱旋門賞へと向かえるか。

 3戦3勝のシックスペンスは、川田との初コンビで大一番に挑む。最終追いに騎乗した川田は「精神的にとても穏やかでいい雰囲気。ポテンシャルの高い馬というのを感じました。何の心配もなく挑めると思います。(国枝)先生に、そして厩舎に、ダービーの称号を届けたい。僕にできる精一杯の仕事をしたい」と、今年を含めてダービー挑戦があと2回となった国枝調教師のためにも“最高の騎乗”を誓った。

 2歳時は「世代トップクラス」の評価を受けながら、順調さを欠いたゴンバデカーブース。それでも休み明けのNHKマイルCを4着に好走し、ダービーへと駒を進めてきた。堀調教師は「レースを使った後は、はっきり上昇しています。順調にこれています」。距離への不安はあるものの、叩かれての上昇度も加味すれば、もともとの能力から大駆けがあっても驚けない。

栗東トレセン

無人の坂路を悠々と駆け上がったジャスティンミラノ
無人の坂路を悠々と駆け上がったジャスティンミラノ

 史上8頭目となる無敗での皐月賞&ダービー2冠を狙うジャスティンミラノ。ダービー現役最多3勝トレーナーの友道調教師はこのレースに向けて「ちょっとテンションが上がりやすい馬なので日頃から落ち着くように調整してきました」と話し、「走る姿を見ていると、ゆったり走れる感じになってきました」とその効果を感じている。「新馬の後から急成長して、今までウチにいた馬の中では一番成長が著しい馬だと思います」とまで言うのだから、自信は相当なものだ。

 青葉賞組から初の戴冠を狙うキタサンブラックの弟シュガークン。兄の主戦も務めた武豊は「前走よりさらにいいレースをしないと、通用するメンバーではないので」と冷静に相手関係を見つつも「心肺機能といいますか、全力で走った後もすぐ呼吸が落ち着くのは似ています」と兄と似ている点を挙げる。「何回乗っても何回勝ってもこのレースに対する思いは薄くならない」と自身の歴代最多勝を更新するダービー7勝目に挑む。

 矢作厩舎からは2頭がエントリー。外国産馬初のVを狙うのはシンエンペラー。タッグを組む坂井は「僕自身は今年サウジダービー、UAEダービーを勝たせてもらって、ダービーを全部勝つつもりだったんですけど、3着だったケンタッキーダービーで悔しい思いもしましたので、いい結果を出したいと思います」と決意表明した。

 ミスタージーティーは当初2分の1の抽選対象も、サトノエピックが東京ダービーに回ったことで無抽選での出走がかなった幸運がある。荒木助手は「牡馬にしては食いが細くて、もともときゃしゃに映る体つき。ここへきて分厚く見せるようになってきたあたりで成長を感じています」といい意味での変化を打ち明けた。

著者:東スポ競馬編集部