福祉施設の利用者と市民が障害のある・なしの垣根を越えて楽しくふれあうことを目的にした「福祉まつり」が、5月18日にJR八王子駅北口の西放射線ユーロードで開催された。福祉関連団体らでつくる実行委員会(小林裕之実行委員長)の主催で、今回で40回目の節目を迎えた。

「みんなでつながれ笑顔と絆」をテーマに、市内の福祉施設・団体が育てた野菜や手作りのパン、焼き菓子、手芸品、木工品などの販売、手話体験も行われた今回の福祉まつり。晴天にも恵まれ、持ち込んだ品が早々に売り切れる模擬店もあった。美山町にある障害者支援施設の八王子美山学園も敷地内のパン工房「ふっくら亭」で手作りしている焼きたてのパンを販売。約400個を完売し、「施設利用者が焼いたパンの味を、普段と違うお客様に知ってもらえた」と喜ぶ。

2019年までは富士森公園の桜並木通りを会場に開かれていた同祭。コロナ禍で20年から3年にわたり休止を余儀なくされ昨年、人通りの多いユーロードに会場を移して4年ぶりに再開した。小林実行委員長は「繁華街で開催することで、通行人にも『何をやっているんだろう』と興味を持ってもらえる。より多くの人に障害について認知してもらえる機会となった」と手応えを語った。

身近な相談相手市長が活動をPR

まつり会場には、地域の身近な相談相手として市民と行政や専門機関をつなぐパイプ役を担う民生委員・児童委員のブースも出展。この日は初宿和夫市長が「一日民生委員・児童委員」を務めた。元都職員だった初宿市長は「都でコロナ対応に携わった際、民生委員・児童委員の皆様にはとてもお世話になった。その大切な活動を多くの人に知ってもらいたい」と話し、会場でパンフレットなどを配布して委員の活動をPRした。