津久井商工会青年部(高城昇吾部長)は、能登半島地震で被災した石川県珠洲市を訪れ、現地の社会福祉協議会に5月13日、5万円の義援金を手渡した。

津久井地区は2019年の台風19号で甚大な被害を受けた。当時すぐに支援に乗り出したのが地元の消防団や社協で、社協からは義援金も受けたという。前部長の菊地原共幸さんは「当時の感謝もあり、少しでも現地の役に立ちたい」と、春に行われた津久井湖さくらまつり、津久井湖新緑こどもまつりの会場で募金を呼び掛け、集まった義援金を現地へ届けた。

被災地へ行くのは、1月8日に支援物資を届けて以来2度目になる。今回、珠洲市に向かったのは菊地原さんと同部顧問で津久井青年会議所の理事長を務める川原諒介さん、広報委員の小濱裕司さん。3人は現地社協の表啓一会長と面会し義援金を手渡した。菊地原さんは、義援金を集めた経緯とともに、「何か協力できることがあれば些細なことでも連絡をください」と思いを伝えたという。

その後、輪島市に向かった3人は震災による火事の現場に立ち寄った。「ビルの崩壊もそのままで悲惨な状況だった」と菊地原さん。現場からすぐのラーメン店で食事を取ると、「店員さんが明るく振る舞っていて復興へ向けて前向きにやっているというのを感じた」と話す。「1月に訪れた時と比べて道路やインフラは復興が進んでいた。しかし、倒壊した建物や潰れた家屋がそのままで、復興の遅れも目の当たりにした」と振り返る。「改めて当たり前の生活がどれだけ幸せか気付かないといけない。大震災の発生が予想される中で、助け合うことで被害を最小限にすることができると感じた。自分さえ良ければ良いという考えではなく、いざという時に協力できる環境をつくらないといけない」と感想を話した。