最先端のテクノロジーを活用して、大きな成長を目指すスタートアップ企業。そのサイバーセキュリティ対策の実態はどうなっているのか。

スタートアップ企業の経営者だけでなく、彼らとの協業を考えている企業経営者も気になるところだろう。

経済産業省は、スタートアップ企業を「1. 新しい企業であって、2. 新しい技術やビジネスモデル(イノベーション)を有し、3. 急成長を目指す企業」と定義している。この「新しい」「急成長」というキーワードこそスタートアップ企業を象徴する強みだが、サイバーセキュリティの観点では、足をすくわれる要素にもなりうる。

対策が難しいスタートアップならではの事情

まず、スタートアップ企業は、「クラウド」「API」「ブロックチェーン」「生成AI」など、社会で注目を集める新技術を積極的な姿勢でイノベーションに活用している。そのため、「新しい」ゆえに考慮すべき「新しい技術固有のセキュリティリスク」とも日々向き合わなければいけない。