欧州で人気のコンパクトSUV、ジープ新型「アベンジャー」。当初EVとして登場しましたが、さまざまなパワートレインが追加され、ラインナップを増やしています。そんななか登場した「アベンジャー4xe」は、マイルドハイブリッドにジープの全輪駆動システム「4xe」を搭載したモデルです。

欧州市場では2024年秋に注文開始

 ステランティスのブランド「Jeep(ジープ)」は2024年5月22日、欧州にてコンパクトSUV新型「Avenger(アベンジャー)」のマイルドハイブリッドモデル「アベンジャー4xe」の写真を公開しました。

 ジープ新型アベンジャーは、2022年10月にパリ国際モーターショーにおいて世界初公開された、ジープブランド初となるバッテリー式電気自動車(BEV)で、その全長は4076mmと「レネゲード」よりも160mm短いサイズになり、ジープとしては最小のコンパクトSUVとなります。

 すでに欧州では2022年12月に注文を開始、翌2023年秋に発売されています。

 20024年モデルでは、従来のEVに加えプラグインハイブリッド(PHEV)の「アベンジャー e-ハイブリッド」が登場。

 これはEVと内燃エンジンモデル(ICE)を補完するモデルで、1.2リッター4気筒ガソリンエンジンに48Vのリチウムイオンバッテリー、そして6速デュアルクラッチ電動ギアボックスが組み合わされます。エンジン出力は100馬力・205Nmとなります。

 さらにガソリンエンジン車(ICE)も用意されました。このモデルはe-ハイブリッドと同じ1.2リッター直列4気筒ガソリンエンジンを搭載、100馬力・205Nmを発生、6速MTが組み合わされます。

 今回、走行写真が公開された新型アベンジャー4xeは、ジープの全輪駆動システム「4xe」と48Vマイルドハイブリッドテクノロジーを搭載した、新たなモデルとなります。2024年第4四半期までに欧州市場で注文が開始される予定です。

 136馬力を発生する1.3リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載。これに後輪を駆動する21kW(約29馬力)の2つのモーターを搭載します。

 これにより、前輪駆動のアベンジャーe-ハイブリッドよりもプラス36馬力・25Nmというスペックとなり、0-100㎞/h加速は9.5秒、最高速度は194㎞/hというパフォーマンスを誇ります。

 48Vマイルドハイブリッドシステムは、e-DCS6(6速DCT)トランスミッションと統合されたモーターとの組み合わせにより、低速での完全電気モード(EVモード)での走行を可能としています。

 さらに「パワー ループ」テクノロジーのおかげで、新型アベンジャー4xe は、バッテリーの充電状態に関係なく全輪駆動のトラクションを保証し、困難な地形でもシームレスな運転体験を提供します。 

 低速走行時は4輪すべてに前後50:50の割合でトラクションがかかり、30㎞/hから90㎞/hの中速度では、後輪は必要なときのみ作動します。90㎞/h以上の高速走行時は前輪駆動となり、後部の電気モーターの駆動は切り離されるため、燃費消費量が最大限に抑えられるといいます。

 4xeのセレクテレイン機能により、ドライバーはあらゆる状況に適した走行モードを選択可能です。モードは「オート」「スノー(雪)」「サンド&マッド(砂・泥)」「スポーツ」が用意されています。

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 ジープ新型アベンジャーの日本導入の計画は進行しているようですが、2024年後半もしくは2025年になると予想されます。