23年11月に「第15回ゴルフショップマジック大試打会」が開催され、過去最大の36メーカーが出展。今回は1階の全打席だけでなく、2階のパッティングエリアも使用。会場前には行列もできて、多くの来場者が詰めかけた。
この試打会ならではの魅力は、地クラブメーカーの最新モデルが打てること。大胆な発想や設計で作られ、所有欲をも満たす、個性的だけどきっと強い武器になる！ お宝的なクラブを探してきた！
ドラコン選手が多数使用 JBEAM史上もっとも打球が上がりやすい！
鹿又 ＪＢＥＡＭといえばドラコンプロの山崎泰宏さん。クラブの開発にも携わっていますよね？
山崎 もちろんです！
鹿又 この「ＬＥＩＺＡＭ」は新モデルですか？
山崎 はい。こちらはＪＢＥＡＭ史上、もっとも打球が上がりやすいヘッドです。
鹿又 今までのＪＢＥＡＭといえば、ヘッドスピードの速いゴルファーに好まれるヘッドでしたが……
山崎 「ＬＥＩＺＡＭ」はやさしさを重視。新シャフト（ＳＮＡＫＥ）も高打ち出し・低スピンを極めています。
鹿又 新作も飛びそうですね！
JBEAM LEIZAM
SPEC●体積／455cc●ロフト角／9.5、10.5度●ライ角／59度●価格／8万300円
ソールの中央部と後方部にウエイトを配置したことで、低・深重心設計に
ムジーク初のマルチコンポジット構造 4ピースでカーボンのたわみをMAXに
鹿又 地クラブ界隈で話題の「ブラック エクスパイア」。売れているそうですね。
梨本 ありがとうございます。
鹿又 今までのエクスパイアシリーズから一新しましたね。
梨本 今回は、ムジーク初のマルチコンポジット構造になっています。
鹿又 クラウンはカーボンですか？
梨本 クラウンとソールはカーボン、フェースはチタンフレーム一体成型です。
鹿又 後方部分は？
梨本 鋳造のアルミバンパーになっています。
鹿又 たわみそうな構造ですね。
梨本 ドローバイアス設計なので、球のつかまりもいいですよ。
ムジーク ブラック エクスパイア
SPEC●体積／450cc●ロフト角／10.5度●ライ角／60度●価格／10万7800円
ソール部分には軽量高強度カーボンを使用。軽量化とともにたわみ量もアップ
エポンの新たな挑戦 鍛造の王者から飛び系のポケキャビ登場！
鹿又 今年７月に発売された「ＡＦ-７０７」は大人気ですね。
坂内 歴代のＡＦシリーズと比較しても、やさしいという声をいただいています。
鹿又 私は「ＥＦ-０２ 」にも注目していましたが、こちらの特徴はなんですか？
坂内 ＡＦシリーズよりもワンサイズ大きめのポケットキャビティです。７番アイアンのロフトは29度にしていて飛距離性能も高いです。
鹿又 カラーリングや仕上げもカッコいいですね。
坂内 耐摩耗性にすぐれた「ダイヤモンドライクカーボンコーティング」を施しています。
エポン AF-707
SPEC●ロフト角（7I）／29度●ヘッド素材／S20C、高強度バネ鋼●価格（5本セット）／18万5000円
EF-02I
6 番アイアンからPWはポケットキャビティ構造で、AWとSWは打感重視の一体構造
尾崎将司の全盛期を支えた増田雄二 ジャンボ尾崎がマスダのアイアンをはじめて監修！
鹿又 モデル名の「Ｊ」はもしかして……
増田 ジャンボ尾崎プロとクラブ開発アドバイザー契約を結んで、はじめて発売するアイアンです。
鹿又 ついに増田雄二さんとジャンボさんの合作が完成したんですね。
増田 時間はかかりましたが、自信作です。
鹿又 セミグースネックで少し大きめのヘッドはジャンボさんらしいですね。
増田 アンダーカットキャビティですが、軟鉄鍛造の一体成型になっているので打感や操作性にもすぐれています。
鹿又 ジャンボファンには、たまらないアイアンですね。
マスダゴルフ JM-H2
SPEC●ロフト角（7I）／31度●ヘッド素材／S20C●価格（6本セット）／19万9320円〜
「ボールがつかまりそうな懐（ふところ）があるのはジャンボさんの要望です」（増田雄二）
今年1年で知名度が急上昇 フランス発！ 高精度の削り出しパターが話題
鹿又 すごい形のパターですね。
熊谷 独特の形状ですが、これは削り出しのパターです。
鹿又 高度な削り出しの技術ですね。
熊谷 アールゴルフは、フランスで50年以上も航空機の部品製造を行なっている工場の技術を生かして開発されています。
鹿又 日本での発売はいつから？
熊谷 会社設立は２０２１年ですが、本格的にはここ１年くらいです。
鹿又 １年間で一気に有名になりましたね。
熊谷 ゴルフ業界の方が紹介してくれたり、永井花奈プロが使いはじめた影響が大きかったです。
アールゴルフ モルドレッドシリーズ
SPEC●ロフト角／2度●ライ角／70度●ヘッド素材／7175AL●価格／7万7000円〜
エアバスやボーイングの部品も製造する、フランスのArmor Meca 社の同じ工場で作られている
ペイン・スチュアートからザック・ジョンソンまで PGAツアーのトップ選手が使う老舗のミルドパター
鹿又 「シーモア」は、アメリカでは歴史のあるパターの老舗ですよね。
泉 本社はテネシー州にあり、１９９９年の「全米オープン」でペイン・スチュワートが使ったことで世界的に有名になりました。
鹿又 最近ではザック・ジョンソンも使っていますね。
泉 シーモアのパターで２００７年の「マスターズ」や２０１５年の「全英オープン」でも優勝しています。
鹿又 赤いドットが有名ですよね。
泉 構えたときに赤いドットが隠れていれば、正しいアドレスで構えられているのでストロークが安定します。
シーモア パター ナッシュビル スタジオシリーズ ｍFGP
SPEC●ロフト角／2.5度●ライ角／70度●ヘッド素材／303ステンレス●価格／7万9200円〜
赤いドット（ライフルスコープテクノロジー）は特許も取得している
ミニジャイアントDF （ディープフランジ）
SPEC●ロフト角／2.5度●ライ角／70度●ヘッド素材／アルミニウム、銅製ウエイト●価格／6万6000円〜
いかがでしたか？ お宝となるクラブを見つけてみてください。
聞き手＝鹿又芳典
●かのまた・よしのり／多くのゴルフメディアで活躍する人気クラブコーディネーター。現役ツアープロのクラブ調整やサポートだけでなく、ジュニアゴルファーの育成にも注力している。
構成＝野中真一、編集部 写真＝田中宏幸
