【MLB】レッズ3−1ドジャース(5月25日・日本時間26日/シンシナティ)

 ドジャース大谷翔平投手に、思わぬアクシデントが発生していた。「2番・DH」で先発出場、6回の第3打席にライト線への三塁打を放ったものの、全力疾走せずに三塁まで到達したことで、中継の実況者やファンなどが一斉に反応。試合後には、左太もも裏の打撲が影響していたと明かされたが、無理をすればさらなるケガを呼ぶシーンだった。

【映像】大谷が見せたことのない“全力疾走じゃない”三塁打

 日米の大谷ファンが冷や汗をかくことになったのは6回。レッズの先発グリーンには第1打席、第2打席と三振を奪われていたところ、カウント1-1から内角へのスプリットに反応し、鋭く一塁線を破る長打コースの当たりを放った。

 他の選手であれば、ゆったりと走ってスタンディングダブル(スライディングなしの二塁打)という場面だが、そこは俊足の大谷。ライト線へと転がる打球を見て、多くのファンも三塁打を確信したことだろう。ところが肝心の大谷は一塁を回り、さらに二塁を回ったところでもトップスピードに入る様子を見せず、球場にもざわめきが。スライディングこそしたものの、いつもであれば悠々のタイミングがぎりぎりセーフになった。

 大谷が全力疾走しなかったのは16日(同17日)のレッズ戦で、一塁走者だった際に牽制球がそれて左太もも裏を直撃していたから。この時も当たった箇所を痛そうに手で押さえていたが、その後のプレーには影響を感じられなかった。しかしロバーツ監督の説明では、治療が1週間ほど続いており、今回の三塁打も無理をしないという判断からだという。

 打撲をした際、内出血などがあれば、その部分が堅くしこりのように残るケースがある。徐々に快復はしていくが、柔軟性を失われた場所をさらに伸縮させれば、今度は肉離れなど別のケガにつながることもある。プロ野球選手たるもの、ここぞという場面では脊髄反射的に身体が動いてしまうケースもある。ただし、肉離れでも起こそうものなら昨季、終盤1カ月を棒に振ったように、長期離脱につながる恐れも。チームは4連敗と状態はよくないが、それでもナ・リーグ西地区の首位は変わらず。先を見据えた上でも、大谷は無理する時期ではなさそうだ。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)