<〜全英への道〜ミズノオープン 3日目◇25日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇7461ヤード・パー72>

静かな男が燃えている。トータル5アンダー・8位タイから出た今平周吾がスコアを6つ伸ばし、トータル11アンダーの首位タイに浮上し最終日を迎える。


1番で幸先よくバーディ発進を決めると前半で5つ伸ばす猛チャージ。後半に入っても流れを切らさず、11番から連続バーディを決めた。16番を唯一のボギーとするも自己評価は「90点ぐらいかな」と高得点をつけた。

今季は予選落ちこそないがトップ10入りはしておらず、もどかしさを感じている。その中で、この日も「ショットはそんなに良くなかった」と本調子とはいかなかった。それでも「それなりにフェアウェイに行って、ショットもそんなに寄らなかったけどいいパットが入ってくれた」と要所でパッティングを決め切れたことが好スコアに繋がったと話す。

さらに、この日は前日から攻め方を少し変えたという。「きのうまでピンを攻めていたんですけど、きょうは調子が良くなかったので、センター狙いで良かった」とショットの調子が悪いぶん、プレッシャーをかけすぎることなく打てたことも「66」の要因の一つだ。

今大会は上位3名に「全英オープン」の出場権が付与されるが、今年の開催コースは『ロイヤル・トゥルーンGC』。前回、同コースで開催されたのは2016年で、今平が海外メジャーに初出場した思い出の地。「3位以内に入って、また出たいという気持ちはあります」と出場への意欲を見せる。同コースの印象は「全英っぽく、風がすごく強くて、雨風がすごかったイメージ」と日本で経験したことのない天候が未だに脳裏に焼き付いている。ただホールの詳細などについては「さすがに覚えてないです(笑)」と”今平節”も垣間見られた。

その初メジャーは予選落ちと悔しい結果に終わり「同じところでプレーしたいなっていう気持ちがあります。リベンジもしたい」と口にした。多くを語らない今平だが、ロイヤル・トゥルーンへの気持ちを隠すことはない。今季初Vと全英切符獲得。強い気持ちで最終ラウンドへ向かう。(文・齊藤啓介)


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