オリックス・中嶋聡監督[上]と池田陵真

 新しいポジションにチャレンジし、さらなる才能開花を図っていく。池田陵真が、捕手への挑戦を続けている。11月に高知で行われた秋季キャンプからマスクをかぶり、中嶋聡監督からも直接指導を受けた。

 首脳陣から挑戦を伝えられた池田は「(出場機会の)幅を広げられればと思っていた。どこでも守れる方が(首脳陣の)使い勝手もよく、出場機会も増えると思う」と前向きにレガースを装着した。

 小、中学時代に捕手を務めた経験はあるが、大阪桐蔭高に進むと同時に外野手として活躍してきた。「(捕手は)久しぶりで難しさはありますけど、まずは自分なりに守って、いろいろな人の話を聞きながらプレーできれば」と必死にメモを取る。

 高卒2年目の今季は12試合に出場し、阪神との日本シリーズ第1戦(京セラドーム)では一番・左翼でスタメン起用。トップバッターとしてスターティングメンバーに抜てきされるなど、高い潜在能力を期待された。

 ウエスタン・リーグでは打率.301で首位打者、.362で最高出塁率の2冠に輝くなど、打撃面での成長が著しい。契約更改後の会見では「来年は二軍より一軍で結果を残したいと思っています」と、力強く飛躍を誓った。

 今オフのテーマは「柔軟性」。中嶋監督からは「体を柔らかくしておけ」と助言を受けた。「捕手はすごく下半身を使う。下半身をもっと使っていけたら打撃も良くなるのかなと思う」

 視点を変え、今までとは違う自分を発見してみせる。

写真=BBM