ボクシングWBCバンタム級王者の中谷潤人(26)=M・T=が29日、東京都墨田区で行われたひがしんアリーナ・オープニングイベントに参加した。東京東信用金庫が墨田区と同区総合体育館のネーミングライツ契約を結び「ひがしんアリーナ」と改称されたことを記念し開催された。

 トークショーでは「次戦は夏ごろできると思う。バンタム級でも減量がきついところもあるので、上(の階級)も見据えながら、まずはバンタム級で実績を積みたい」と発言。最も戦いたい相手としてIBF同級王者ロドリゲス(プエルトリコ)の名を出すと、集まったファンから拍手が起きていた。

 イベント後は取材に応じて5月4日と6日に開催される世界戦にも言及。バンタム級で他の3団体の世界戦がこの2日間で開催されるだけに「流れが決まってくる。注目しています」と話した。

 エディオンアリーナ大阪で4日に開催されるIBF同級タイトル戦、王者ロドリゲス―西田凌佑(六島)については「お互いに待って、相手のミスを誘ってカウンターというタイプなので序盤は探り合いになると思う。ただロドリゲスは自分から行ったりもできる」と分析した。

 東京ドームで6日に開催されるWBA同級タイトル戦は王者・井上拓真(大橋)有利と予想。同日のWBO同級タイトル戦は「(挑戦者の)武居選手がパンチがあるのでひっくり返せる。ボクシングのおもしろさだと思う。ただ、パンチに慣れたらモロニーに流れが行くかなと思います」と語った。

 自らは今月、最も権威ある米専門メディア「リング」でパウンド・フォー・パウンド(PFP、全階級最強ランク)10位に入った。PFP1位は以前からの目標だ。

 そのPFP2位には世界4団体統一スーパーバンタム級王者・井上尚弥(大橋)がいる。「井上選手と戦うっていうのが目標ではないんですが、(PFP1位の)評価をしてもらうために戦うかもしれないとは思っています。ただ、対戦するにはもっと実績が必要ですし、とらなければいけないタイトルもあります」と、将来的な対戦を視野に入れた。

 5・6の井上尚弥―ネリ(メキシコ)については「ネリも攻撃的な選手なので決着は早いかなと」と、井上尚弥の早期KOを予想した。